菅総理同行記者団は現地の記者会見で、何を考えたのか「福島の吉田所長を処分するか」と尋ね、「処分しない」という答えを引き出した。
細野豪志の会見でも同じ質問をした見当違いを責めたが、今度は総理にまで訊いた。総理も答えている。記者さん達は「民主党は東京電力がその完全管理下にある国営企業と認識し、人事権等全てを握っている」とでも思っているらしい。
私は東電の服務規程があり、それに違反した場合の処分等が定められているか否かなど知る由もない。記者さん達の会社だって服務規程や職務分掌規定や賞罰の規定があるだろう。その点を東電に確かめたのか。
または、総理大臣に「貴殿並びに政府は東電の全権を掌握されたのですか」くらい確かめたらどうだ。「人事権や賞罰は言うに及ばす、役員報酬もお決めになる権利を所有されているのですか」を尋ねたらどうだ。
細野や海江田が東京電力の取締役法務担当か人事担当にでも期中に臨時役員会でも開催ささて選任されたのかを確認したのか。
前原国交相(当時)は日本航空に稲盛氏を会長に送り込み、更生法を申請するなど手荒く処置したが、会社を潰すに至った役員の賞罰まで介入したとは聞いていない。
あらためて記者団の認識不足を厳しく非難したい。これは東電の3.11以降の対応に不手際があったからと言って、政府がそこまで介入して良いか否かの問題ではあろう。だか、海外まで行って総理大臣に答えさせるべき案件ではないと思う。それに、答えた総理大臣の見識も疑う次第だ。
杜父魚文庫
7946 「福島の吉田所長を処分するか」と記者団 前田正晶

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