7950 小沢氏、不信任案賛成も示唆 古沢襄

米ウォール・ストリート・ジャーナルは菅首相批判を強めている小沢一郎氏が、首相の自発的な辞任を求め、「それでも駄目なら決断するときは決断する」と不信任案に賛成する可能性(時事)を報じている。
自民、公明両党が提出を予定している内閣不信任決議案は民主党内から85議員が造反すれば可決される。造反する以上、離党覚悟の行動となるから、いくら小沢信者といえども85議員が造反することはあるまいというのが大方の見方だった。
せいぜい多めにみても50議員くらい、という計算を立てる党内事情通もいた。85という数字の根拠は478議席の過半数が240,自民・公明など内閣不信任決議案に賛成する票が155とみると、民主党の造反議員が85出ないと不信任決議案は可決されない。単純なタシ算とヒキ算の問題である。
だが、50議員が造反するだけで不信任決議案が通ってしまうウルトラCがあるのだと小沢グループの知恵者が”タネあかし”をしてくれた。仮に70議員が衆院本会議を欠席してしまうと、478ー70=408だから過半数の大台は205に下がる。自民・公明155+50=205・・・造反50も欠席70も仮定の話だから、私などは「フン、フン」と聞き流す程度の”お伽噺”なのだが、当事者たちは結構、真剣に考えているらしい。
30日は倒閣の意向を明言した小沢氏が、田中真紀子元外相に続き鳩山由紀夫、羽田孜両元首相と相次ぎ会談。不信任案への対応を協議したとみられる。危機感を持った菅首相は、鳩山氏との会談を打診?政局は緊迫の度合いを増している。
<民主党の小沢一郎元代表は30日午後、自身を支持する同党中堅・若手議員と会い、自民、公明両党が内閣不信任決議案を提出した場合、賛成も視野に首相退陣を目指す考えを示した。一方、菅直人首相は同日、民主党の岡田克也幹事長と首相官邸で会談し、不信任案採決で造反者が出た場合は「厳正に対処する」ことで一致。不信任案への対応をめぐり、民主党内の対立が激化してきた。
小沢氏は同日、鳩山由紀夫前首相と都内の鳩山氏の事務所で会談。この後、自身を支持する中堅・若手の「一新会」の会合に出席し、「平和裏に、穏便にうまく収まるように考えていかなければならない」と述べ、首相の自発的な辞任を目指す考えを表明した。その上で、「それでも駄目なら決断するときは決断する」と不信任案に賛成する可能性を示唆した。
これに対し、岡田氏は小沢氏と近い輿石東参院議員会長とも協議し、造反に厳しい処分で臨むことを確認。この後の記者会見で「不信任案に賛成する決意なら、党を離れるのが前提だ」と造反の動きをけん制した。また、安住淳国対委員長は記者団に「厳正対処」について、「除名(除籍)を含む」と強調した。(時事)
<自民党は30日、菅政権に対する内閣不信任決議案を今週中に国会へ提出する方向で最終調整に入った。6月2日か3日の提出を想定している。
同党の谷垣総裁が周辺に明らかにした。公明党も自民党と共同で提案する方針だ。民主党では、小沢一郎元代表のグループが不信任案に同調する構えを見せており、元代表は30日、自らに近い議員に対し、不信任案に賛成する考えを示唆した。民主党は同日の役員会で、不信任案の採決で党内から賛成や欠席者が出た場合、除籍(除名)を含めて厳正に対処する方針を決めた。政局は緊迫の度合いを強めている。
自民党は、6月1日に行われる菅首相と谷垣氏との党首討論後、不信任案の提出時期を正式決定する。具体的には、同2日に提出し、同日中か3日の衆院本会議で採決する案や、3日に提出し、青森県知事選(5日投開票)後の週明け6日に採決する案などが浮上している。(読売)>
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