7976 ビートルズが流れた日米安保闘争 古森義久

私の新刊書の紹介です。「アメリカはなぜ日本を助けるのか」です。この書の内容は「体験的日米同盟考」という副題のとおり、私自身の記者体験での日米同盟がらみの取材や報道を総括しています。
なかでも新人記者としての安保反対運動の取材の体験は強烈でした。1968年ごろの話です。どういうわけか、このころビートルズの歌がそこここに流れていたことをよく覚えています。
本書のなかに以下の記述があります。「ビートルズの曲が流れ、団塊の世代がヘルメットにゲバ棒で政府や大学に抗議して、バリケードを築いたあの時代、各大学の紛争のなかでも日本大学での闘争が最も劇的で、最も激しく広く社会を揺さぶったといえるだろう。東大にくらべてもマンモスと呼ばれた日大はなにしろ規模が巨大だった。私は日大闘争にも新聞記者として裏と表からかかわった」
ベトナム反戦運動でも東大紛争でも日大紛争でも、あのころの日本社会にはビートルズの歌がいつも流れていたといえます。なぜビートルズだったのか。なぜ日米安保粉砕を叫ぶ若者たちがビートルズの歌を好んだのか。ビートルズの歌が反体制の気風をあおる扇情剤でも含んでいたのか。この種の疑問には私なりの答えは持っています。
杜父魚文庫

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