7987 ルーピーと媚中の相乗は? 古森義久

鳩山「外交」について他のブログにおもしろい指摘がありました。私が以前に書いたことが引用されていました。拉致問題の「救う会」の島田洋一氏のブログです。
エントリーのタイトルは「媚中派が繰返す誤り―『架け橋』論」です。リンクは以下です。
http://island.iza.ne.jp/blog/
興味深い指摘であることと、私自身の以前の考察が紹介されていることを理由にここにそっくり拝借させていただくことにしました。
主題は日本の外交が他の諸国の「架け橋になる」という主張です。耳障り(こんな表現ありましたっけ)のよい言葉ですが、よく考えるとおかしい。そういうスローガンは民主党政権になってとくに多くなった気がします。
その典型がこの「日本外交架け橋論」でしょう。以下が「島田洋一ブログ」からです。
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2009年9月24日、国連総会において鳩山由紀夫首相(当時)が演説を行い、次のように述べた。
今日、世界はいくつもの困難な挑戦に直面しています。決して、やさしい時代ではありません。しかし、「新しい日本」はそのような挑戦に背を向けることはしません。友愛精神に基づき、東洋と西洋の間、先進国と途上国の間、多様な文明の間等で世界の「架け橋」となるべく、全力を尽くしていきます。
この「架け橋」という鳩山の申し出に対し、米政府高官から、「別に日本に架け橋になって貰わなくとも、アメリカ独自で問題を処理できる」と反発ないし謝絶の声が上がった。
独り相撲に熱が入る鳩山
その時、既視感があった。最近、古森義久氏の『亡国の日本大使館』(2002年)を読み返していて、次の一節に行き当たった。既視感はここに由来したのだろう。引いておく。
極度の媚中派として名を馳せた阿南惟茂元中国大使が、アメリカのアトランタ総領事だった頃、古森氏も同席した日本外交についてのパネル討論で次のように述べたという。
「日本のアジア外交の重要部分は、アメリカとアジア諸国との架け橋になることです」
阿南氏がこんな陳腐なことを述べたので、日本国総領事の外交スピーチとして大丈夫かなと一瞬、危惧したところ、案の定、米側のパネリストで国務省高官のデセイ・アンダーソン氏からぴしりと反論が出た。
「アメリカの対アジア外交は別に架け橋は要りません。私たちはアジア各国と直接やり取りする能力は十分に持っています」
自分の発言を公開の場で正面から否定された阿南氏が何か反論するかと思ったら、何も述べないので、がっかりしたことを覚えている。
阿南の錯誤は何ら組織の記憶として共有されず、ルーピー鳩山が嬉々として同じ過ちを繰り返したわけである。
杜父魚文庫

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