8062 国会延長、首相居座り「菅さんを信じています」「異常事態だ」  古沢襄

国会の会期延長をめぐる政界のドタバタ劇について、産経新聞が与野党のコメント集を組んでいる。退陣表明をした首相が、居座りを続ける様は戦後政治史の上でも珍しい。大方は菅氏に手を焼いているコメントが多いが、ここはやはり菅首相がみずから居座りを続ける理由を国民の前で表明すべき。
菅氏を支持する江田法相、北沢防衛相のコメントも欲しい。小沢一郎氏や衆参の両院議長のコメントも読みたいものである。
<菅直人首相が退陣時期を明らかにしないまま、国会は22日、8月31日まで70日間の会期延長が決まった。会期の延長と首相の退陣時期をめぐり、与野党双方からさまざまな声が上がった。

■民主党の岡田克也幹事長 「延長国会をどういう考え方で運営するかは民主、自民、公明の3党幹事長の間で確認されている。その線に沿って、しっかりと実りある国会にする」
■枝野幸男官房長官 「いくつかの党から賛成を得られなかったのは大変残念だが、引き続き、国民生活の観点から、国会審議を進めていただけるようお願いしたい。首相は、震災対応について『一定のめど』がついたら若い世代に責任を引き継ぎ、そこまでの間はしっかりと責任を果たす、と言っている」
■民主党の鳩山由紀夫前首相 「菅さんを信じています。退陣が前提の会期延長ですから」
■民主党の渡部恒三最高顧問 「党の幹部が『辞めないでくれ』と言っている時、首相がパッと『辞める』と言ったら美談なんだが、逆に本人だけが『辞めない』って言っている姿を国民のみなさんに見られるのは残念だ。自分なんかいつ身を捨ててもいいというのが政治家の姿であるべきだ」
■国民新党の亀井静香代表 「今の状況は異常事態だ。政権最大与党が首相の首を差し出すことを前提に野党と政策問題を協議し、会期まで取引材料にしていく。自民党時代も党内抗争はあったが、こんな協議はどんな敵対関係にあってもなかったことだ。菅首相もまなじりを決しているが、気の毒だ。身内と戦いながら政治をやっていかざるをえない」
■民主党を除名された松木謙公衆院議員 「とにかく、東日本大震災に影響がないようにしてもらいたい。菅さんは一度『辞める』と言ったのだから、国民の生活のためにも一秒でも早く辞めたほうがよい。あれだけ菅首相を支えてきた連中が『辞めろコール』をするのはよく分からない」
■自民党の谷垣禎一総裁 「菅さんのもとでは復旧、復興はますます進まなくなると確信を強めている。一刻も早く退陣せよというのは変わらない。(会期延長を決める採決で自民党内から造反者が出たのは)誤解、理解不十分がある。処分などの対応は石原伸晃幹事長に検討してもらう」
■自民党の石破茂政調会長 「政治を私物化するな。自分が続けることが復興や予算、法案の成立にプラスになると説明できなければ、とどまることが優先、続けたいから続けるんだとしか聞こえない。一国の為政者が取るべき言い方ではない」
■自民党の町村信孝元官房長官 「『死に体首相』に花道なんて必要ない。被災者に顔向けできるのか? 首相に辞める気なんてない。鳩山由紀夫前首相に続き岡田幹事長も首相の『ペテン』にかかったんじゃないの?」
■公明党の山口那津男代表 「民主、自民、公明3党の幹事長間で協議を重ねて50日の会期延長と、新しい首相で第3次補正予算編成を本格化すると合意したはずだ。これを菅首相が覆して白紙に戻したことは、首相の復旧、復興への決意、熱意のなさを表すものであり、公党間の信頼関係を大きく損なった。『再生不可能内閣』が延命、固定化を意図するものを、くみ取るわけにはいかない。政治空白をこれ以上長く長引かせることも許されない」
■公明党の遠藤乙彦国対委員長代理 「民主党議員も首相の顔を本当に見たくないなら会期延長に反対すべきだ。さもなくば『ポスト菅は菅』という恐るべき事態が来るだろう」
■みんなの党の渡辺喜美代表 「みんなの党は通年国会を主張していたので、閉じてしまうよりはましなので賛成した。会期の延長幅が首相の退陣時期と絡んで『辞めろ』『辞めない』の争いが民主党内で延々と続き、民主党の分裂騒ぎが自民党に飛び火して足の引っ張り合いをしている。国民は本当にうんざりだ。菅首相の顔は本当に見たくない、そういう感じだ」
■たちあがれ日本の園田博之幹事長 「菅直人氏自身が誰のために首相をしているのか分かっていないのだろう。権力にすがりついているとしか思えない。(被災地が)皆、苦しんでいるのに、こんなことが許されるのか」(産経)>
■新党改革の舛添要一代表 「菅さんのやり方は首相の権威を著しく傷つけ、政治家は嘘つきだというイメージを振りまき、政治の信頼を失墜させている。首相問責決議案に値する。会期延長を70日に落とし込むために、民主党の中で猿芝居をやっていたのではないかという、うがった見方すらできる」
杜父魚文庫

コメント

  1. 貧乏人 より:

    被災した母は幼子に与えるわずか一杯の清水を得るために狂奔する。
    避難所に起居する老人は来る夏の暑さに怯える。
    職を失った父は家族の生活を思い憂鬱に沈む。
    子をもつ親は放射能の恐怖に怯える。
    権力にあられも無く発情した、醜い菅直人内閣総理大臣と民主党政府は無為無策を続ける。
    権門上に奢れども
    国を憂うる誠なし
    財閥富を誇れども
    社稷を思う心なし
    知っているであろう。
    「娘身売りの際はご相談ください」という役場の大看板。
    災害に苦しむ国民、その国民を思うこと無き政治家の所業。
    2.26事件の青年将校と兵士が有した義憤は再び我等日本人が共有しつつあるのである。

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