8066 中国共産党ー野望と謀略の90年 西村眞悟

別冊「正論」の、「中国共産党 野望と謀略の90年」という特集号が発売された。この特集の目的は、単に国際政治学や歴史学の学術上の問題として「中国共産党」をよく理解しようというのではない。我が国における「実践的課題」の為である。
では、その我が国の実践的課題とは何か。それが、本別冊の副題にある、「『日本=侵略国家』論との決別」である。
その通り。中国共産党の野望と謀略の90年は、我が日本国の歴史を認識する上で決定的に必要なことである。その共産党の謀略を見つめていくとき、痛切な思いで、彼らの謀略が我が国の運命を左右したと思わざるを得ない。そして、さらに暗澹たる思いで、それは過去のことではなく、中国共産党の謀略が現在の我が国の教育を左右し政治を左右しているのを認めざるを得ない。
このことを思いながら、本別冊を手に取る。まず、表紙。そこには黒い背景に左上から時計回りに、毛沢東、スターリン、周恩来、一人おいて、レーニンの顔写真が載せられている。この四人は分かる。では、周恩来とレーニンの間にある人物は誰か。
それは、日本人である。さらに、我が国の近衛内閣中枢に潜入した共産主義者であり、コミンテルン(ソビエト)のスパイとしてゾルゲ諜報団と組んで我が国の運命を狂わせた尾崎秀実である。
そして、表紙の次のハンマーとカマの共産党特有のマークの入ったページの裏には、昭和十六年十二月八日に渙発された「米国及英国ニ対スル宣戦ノ詔書」全文が掲載されている。
この表紙の写真と次のページの宣戦の詔書全文。これが、本書の全体的枠組みである。冒頭の写真は、共産主義者の「野望と謀略」を示し、宣戦の詔書は、そこから脱却するための我が国の姿と歴史の実相を示す。
実相、そう、我が国だけでも戦没者三百万人に達する歴史の内実が、ここにある。よって、本別冊を見始めるに、まず毛沢東、スターリン、周恩来、尾崎秀実そしてレーニンの顔写真を以てし、次に「宣戦の詔書」全文を以てした、編集氏に深く敬意を表する。
本日、早朝、南海本線の浜寺公園駅で朝立ちをしたが、一人の男性が私に近づいてきて、「正論、中国共産党、買いましたよ」と言って改札口に入っていかれた。
嬉しかった。私は、本別冊の冒頭の論文「INTRODUCTION」を執筆させていただいていたからだ。
その中で、私は、支那の中国共産党の政権と我が国の菅、民主党政権は、コミンテルンという同じルーツから生まれている、従って、中国共産党と菅内閣はパートナーだと書いた。
また、このパートナーが昨年仲良く歩調を合わせて靖国神社を敵視したが、我が国はこの共産主義者の謀略から脱却するために歴史を回復しなければならない。何故なら、「天皇陛下の詔書」を否定されて我が国に未来はないからである、とも書いた。
前者の、中国共産党と菅内閣のパートナー関係を視覚的に示すのが本別冊表紙の写真であり、我が国が取り戻すべき歴史を示すのが「宣戦の詔書」である。
また、私は本文で、「菅直人が浜岡原発の稼働を停止させた真の動機は、我が国の復興に死活的に必要な電気を大削減して我が国をさらに弱体化させることにある」と断定した(六月十日時点)。それから本日まで(六月二十三日)、詐話師でありペテン師であり、また尾崎秀実の爪の垢で育った菅直人の言動を見ていて、その指摘を何ら変更する必要性を見いだせない。
とはいえ、私自身、本別冊を手に取ったのは昨日の夕方である、これから、本別冊に執筆された中西輝政先生をはじめとする日本の正論を代表する方々のご論考を拝読する。楽しみである。
諸兄姉に於かれても、是非、この別冊「正論」ー中国共産党、野望と謀略の90年ーを読まれるようお願いいたします。
日々、詐話師の種のあいたペテンに翻弄される我が国の永田町のことをニュースで眺めるより、よっぽど有益です。何故、彼らは、種のあいたペテンに翻弄されるのか。れは、永田町の彼らが、全て「自分のこと」しか考えていないからです。
杜父魚文庫

コメント

  1. 町工場の親方 より:

    私も、朝、の産経の広告で読み、一刻も早く読みたく思い、夕方近くの駅の駅ビルの本屋で買い求め、一通り読みました。今後味読するつもりです。
    巻頭の西村真悟・前代議士の論文は、西村真悟氏の考えの集大成と言うべきもので、私も全く同感です。
    この本に流れている思想は、一口で言えば、
    「コミンテルンの陰謀、工作活動」、を一切無視し、視野に
    入れず、戦前の日本をひたすら一方的に、非難、糾弾する、
    左翼に対する批判です。
    「朝日」、や「岩波」、が読めば、発狂しそうな内容ですが
    彼らは反論はせず、徹底的に無視すると思います。
    力量の有る保守論客が揃い踏み、で書いています。
    是非ご一読をお薦めします。

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