中国にも緩(ゆる)やかに神の概念は成長し、そして人間の政治にも立ち会っていた。しかし、これは孔子の最も気に入らなかった怪力乱神(かいりょくらんしん)の部に属する。「国民の歴史」西尾幹二 p223
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教養の欠如と言うものは恐ろしい。教養だけならまだしも常識の欠如まで行くと悲惨であります。指導者の顔だけをみて国全体を判断されないよう願うばかりです。
■「国民の歴史」にみる中国と日本の肇国(ちょうこく)の形(以下、国民の歴史」西尾幹二著より抜粋、p223~、タイトルは自作)
□1 天皇陛下を大事にする理由
日本には神話があり、神話の世界と王権とはいかに深くつながっているかを先に語った。人間の世界と神の世界とは連続している。古来、敬神のふうが盛んであり、祭事がすなわち政事であった。
久しく歴史上国民が天皇に服したのは、天皇が神に奉じるがゆえであり、天祖を敬い、神と人間とのあいだの祭祀者(さいししゃ)の役割を果してきたからである。
□2 共産党が生き延びる中国の世界
これにかわって中国は、古くから儒家と法家の二輪立ての法意識で秩序を保ってきた。
いままで見てきた古代中国における文民官僚的専制国家体制の整然たるシステムと、それを支える朝政と朝議の一糸(いっし)乱れぬ儀式の姿に、われわれはなにか自分たちとはお国柄(くにがら)の違う、説明のできない異質なものを感じざるをえないのではなかろうか。
(*法家:中国、戦国時代の諸子百家の一派。法を基準として信賞必罰の政治を行い、旧来の貴族の特権を認める礼を排除して権力を君主に集中し、富国強兵を図ることを主張する一連の政治家、思想家をさす。)
□3 日本精神の芽生え
おそらく中国と接触しはじめた当時の日本人には、この相違がどの程度意識されたかわからないし、日本の神の概念がすべてを包容し同化するフレキシビリティを持つがゆえに、自他との対決を好まず、儒教の概念で己を補強し、仏教によってさらにこれを形而上化(けいじじょうか)してきたために、明確な自己意識を持たないで経過してきた。
けれども日本が中国と異なり、非常に早い時期に仏教国家であることを選択し、中国とはかなり異なった道を歩んできた過程に、表立たない自己意識が表現されたのではないだろうか。
□4 中華思想の始まり
つまり非常に早い時期において中国は自己を合理化し、神話的思考を追放し、そのかわりに政治そのものを宗教化したという逆説を孕(はら)んでいたように思える。
□5 華夷秩序からの鎖国と近代化への旅立ち
中国の皇帝崇拝と、神の代償としてのその絶対化による政治の形態は、人類史上おそらく例を見ないきわめて特殊な世界であって、日本が必ずしもこの世界像に一致していなかったことに、その後の大陸からの日本の離別と西洋への接近、ないし同時的な近代化への旅立ちとがあったように思える。(転載 終)
■偽物総理
菅さんの歩き方は品がない。ジーンズが似合うという評判も聞きくが、ジョン・ウェインでもジェームス・ディーンでもない。ダサイはき方だ。本物の日本人はもっと「粋」だ。
「孔子は天の概念を非人格的なものに、すなわち抽象的なものに絶対化した。おそらくそれから以降ではないだろうか、政治そのものが、中国人の世界では宗教となってしまったのである。」(同上)
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「中国共産党ー野望と謀略の90年 西村眞悟」
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