英ロイター通信と米ウォール・ストリート・ジャーナルが、松本龍復興担当相の辞意表明を速報した。菅内閣の閣僚の不規則発言から辞表を出したのだが、東日本大災害の迅速な復興推進がいわれている折りの、要となる復興担当相の辞任だから、海外メデイアも異例の関心を示したといえる。
辞任はしないと言っていた松本龍復興担当相にどのような心境の変化があったのだろうか。急転直下の辞任の理由については「個人的な都合」とだけ語り、詳細は明らかにしなかった。お騒がせな大臣、この人を任命した菅首相の任命責任が問われる。
<[東京 5日 ロイター]松本龍復興担当相は5日、東日本大震災で被災した岩手、宮城県知事との会談で失言した責任をとり、菅直人首相に辞表を提出、受理された。同氏は今月3日に両知事と面会した際、「知恵を出さないやつは助けない」などと発言、被災地住民の感情を逆なでする言動だとして野党などから厳しい批判をうけていた。迅速な復興推進を掲げて政権維持を図る菅首相にとって、その要となる復興担当相の辞任は大きな打撃となる。
松本氏は6月27日に復興担当相に任命されたばかり。就任後、被災地訪問として今月3日に岩手、宮城両県を訪れた際、達増拓也岩手県知事、村井嘉浩宮城県知事と会談。達増知事に対して、「(私は)九州の人間だから東北の何市がどこの県か分からない」「知恵を出したところ(自治体)は助けるけど、知恵を出さないやつは助けないぐらいの気持ちを持って」と発言。村井知事には「政府に甘えるところは甘えていい。こっちも突き放すところは突き放す。そのくらいの覚悟でやっていこう」などと話したという。
共同通信などによると、松本氏は5日朝、首相と首相官邸で会談。5日午前の閣議を欠席し、その後の記者会見で「言葉が足りなかったり荒かったりして被災者の心を痛めたことを本当におわびしたい」と自らの失言を陳謝した。ただ、辞任を決めた理由については「個人的な都合」とだけ語り、詳細は明らかにしなかった。(ロイター)>
<松本龍復興担当相は5日、菅直人首相に辞任する意向を伝えた。
先月28日に復興担当相に就任した松本氏は、岩手県の達増拓也知事と今月3日に面会した際、「知恵を出さないやつは助けない」と発言したほか、宮城県の村井嘉浩知事が会談に遅れたことを叱責するなどし、批判を呼んでいた。野党からは辞任を求める声が相次いでおり、延長国会の運営にも影響する可能性があった。(ウォール・ストリート・ジャーナル)>
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