8195 さきほど記者会見がありましたが… 阿比留瑠比

さきほど、当初の予定から1時間以上も遅れてNHKも放映しない地味でマイナーな記者会見があり、なにやら自慢話と自己弁護の言葉がつむがれ、疲れ切った記者たちが、どうせまともに答えない相手にお義理のように質問をし、だれかの自己満足とアリバイづくりのためのセレモニーが終了しました。
まあ、記者会見前には、数社のキャップたちと「アホらしいからそろそろボイコットしましょうか」「手を挙げて指されたら質問はありませんといいましょうか」といった雑談も交わしたのでした。本来ならば最も重要な取材の場の一つであるはずの舞台が、もう完全に時間の無駄、単なる迷惑扱いとなっています。
で、私としては、心底に怒りを秘めつつも、とりあえずなんだかなあという気分できょう割り当てられた部分の記事を書き、この政権は昔、半村良氏の小説で読んだ「ナマケモノ」のエピソードのようだなあと感じています。
題名は忘れましたが、半村氏の作品に、NASAがナマケモノの特殊能力を研究しているという場面があったのです。動作がひたすらのろく、鋭い牙などの武器もないナマケモノがこれまで生き残ってきたのは、近づく天敵など肉食動物の「やる気」「気力」「食欲」を削ぎ、「もうどうでもいいや」という気分にさせる特殊なフェロモンを分泌しているからであり、それをNASAが調べているという内容でした。
もちろん、フィクションなのですが、小説家というのはうまくだましてくれるものだなあと感心し、強く印象に残ったのです。まあ、今の官邸の主が発する放射無能ははるかに悪質で、周囲に倦怠感と脱力感と徒労感を植え付け、症状が悪化すると怒りっぽくなり、しまいには対象に同化して自分がこの世で一番偉いという妄想まで引き起こすといいますから…。
というわけで、明日から夏休みをとって、北の方に逃避します。天候が許すならば、国後を見てきたいと思います。このところ、夏休み前にノルマを果たさなければならなかった分、ブログ更新も滞っていました。
帰ったら気分一新、また元気に仕事をしようかと、今はまあそんな風に考えているところです。リフレッシュしてきます。
杜父魚文庫

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