8260 野田氏を軸に民主代表選 前原氏不出馬 古沢襄

前原前外相と野田財務相は盟友関係にあるといわれてきた。永田メール問題で民主党が大揺れに揺れた時には前原代表を野田国対委員長が支える構えをとっている。その前原氏は今度の代表選には出ないとう。仙谷官房副長官が根回しをしているのだろう。枝野官房長官も不出馬。野田擁立のお膳立てはできた。
その野田氏は自民、公明両党との連立政権を目指す考えを示すとともに、政策面でも両党に配慮する姿勢をにじませた。仙谷氏が自民党の大島副総裁らとつないできたパイプに野田氏が乗る構図がみえてきた。
野田新政権が出来るとキングメーカーとしての仙谷氏の存在が大きくなりそうである。野党とのパイプも仙谷氏主導でいくのではないか。だが民主党の党内的にみれば、党内第一のグループを擁する小沢一郎氏との関係が微妙で見逃せない。
菅直人氏のような小沢氏との対立路線は、とらないと思うが、仙谷氏の智恵のみせどころとなるだろう。キツネとタヌキの化かし合いになるかもしれない。
代表選で野田氏が増税路線を打ち出せば、小沢氏は増税反対の候補を推すだろう。自公と連立協議で民主党のマニフェストを遵守するよう小沢氏は要求するかもしれない。仙谷・野田氏が小沢氏と妥協する道は狭くて険しい。
野田政権が出来ても、来年9月の党大会までの暫定政権という声が早くもあがっている。前原氏が立たないのは来年9月が勝負所とみているからだと解説する向きもある。前原氏は「私には首相になる能力も覚悟もない」と煙にまいているのだが・・・。
<民主党代表選に出馬する意向を固めている野田佳彦財務相は13日、自民、公明両党との連立政権を目指す考えを示すとともに、政策面でも両党に配慮する姿勢をにじませた。具体的には、中期の円高対策として、エコカー関連の補助金や中小企業への金融支援の検討を挙げた。両党の協力を得られる候補であることをアピールすることで、支持を広げるとともに、「大連立」への環境整備を進める狙いがあるとみられる。
野田氏は同日のテレビ東京の番組で、急激な円高・株安を受け「中期的な対策が必要になるかもしれない」と表明。雇用維持を前提に「省エネ型の企業、エコカーを生産しているところに補助金を出すとか、中小企業の金融支援」などを挙げた上で、「場合によっては2011年度第3次補正予算案に入れなければいけない」と述べた。 
自公連立の旧麻生政権は、リーマンショックを受け、エコカー購入補助金を導入し、民主党政権に交代後も昨秋まで継続された。また、中小企業への金融支援は、経済が悪化するたびに、公明党が声高に実施を求めている。野田氏が、両党を意識して発言したのは明らかだ。この後、野田氏は震災復興や財政再建に向け「救国連立内閣」樹立の必要性を訴え、相手として自公両党を挙げた。
これに対し、菅直人首相の即時退陣を求めていた両党は、後継政権に協力する構えだが、現時点で前向きなのは「震災復興に限定した閣外協力」まで。自民党は政権奪還を目指して早期の衆院解散を目指す事情から、公明党は埋没を警戒して、いずれも「大連立」に否定的だ。仮に、野田氏が代表選に勝利しても、協議の難航が予想される。
もっとも、野田氏の発言により、野党との協力の枠組みが、代表選の争点になるのは確実だ。出馬を目指す馬淵澄夫前国土交通相は13日、奈良市内で記者団に、野党との協力について「あらゆる選択肢を排除しない」としつつも、「現実的には何が可能か考えないといけない」と述べ、大連立は困難との認識を示した。(時事)>
<前原誠司前外相が、菅首相(民主党代表)の後継を選ぶ党代表選に出馬しない意向を固めたことが12日、分かった。
前原グループの幹部が11日夜に協議し、前原氏の不出馬を了承し、同グループの仙谷由人代表代行(官房副長官)、枝野官房長官も出馬しないことを確認した。前原グループは、野田財務相を支持する方向で調整している。前原氏は周囲に「首相と閣僚では仕事の大変さが違う。私には能力も覚悟もない」と語っているという。
前原氏は今年3月、在日韓国人から政治献金を受け取った問題の責任を取り、外相を辞任した。自らが新代表になった場合、与野党連携に悪い影響を及ぼすと判断したとみられる。
一方、鹿野農相の出馬に向けた調整も本格化している。篠原孝農林水産副大臣、中山義活経済産業政務官ら16人は12日、「出馬を要請する会」を結成。同会は18日にも鹿野氏に代表選出馬を正式に要請する方針だ。(読売)>
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