8277 オバマ再選辞退、ヒラリーにスィッチ?  宮崎正弘

混戦模様の共和党にいきなり「本命」として割り込んだペリー知事だが、民主党は土壇場でオバマが再選辞退、ヒラリーにスィッチする奇抜作戦もあるゾ。
2012年秋の次期米国大統領選挙。共和、民主両党は予備選をはるか前倒しして、事実上の予備・予備選が始まっている。
共和党の候補者を眺めやると、ま、どんぐりの背比べ、あたま一つのリードでロムニー(マサチューセッツ前知事)が走り出したものの、穏健路線に飽き足らない保守陣営ではミシェル・バックマン女史(下院議員)のタカ派姿勢が高評で、票を伸ばした。
共和党は予備選段階で、党内保守派の支持を得るには、宗教右派、ファンダメンタリストなどにも柔和なアプローチが必要。
いきなり流れが変わった。リッチ・ペリー(テキサス州知事、現職)が名乗りをあげたからである。ペリーはブッシュ前大統領の後を受けて、テキサス州の経営を「好景気」で乗り切ってきた。それは幸運のたまものだが、多くはペリーの政治能力と過大評価をしてきた。
理由はかんたんである。テキサス州は全米最大の石油産業の拠点。ブッシュ一族とて石油ビジネスで巨富を築いた。ペリーが知事就任以来、原油価格は上昇をし続け、米国の中でも最も失業が少なく、経済的繁栄を享受できる地域として羨ましがられた。
だから「ペリーの本命視という突然の地盤変化は、好景気という期間にたまさか、テキサス州の知事だったという幸運であり、政治力が評価されたからではない」とNYタイムズは辛辣な報道をしている(17日付け)。
杜父魚文庫

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