前原前外相は党内最大勢力を抱える小沢元代表に対して、挙党一致の党運営を前提に支援を要請したが、小沢氏と連携する鳩山前首相は前原氏に否定的な考えを二十四日示した。
鳩山氏は「前原氏は、小沢氏との距離感を保ちながら自分の思うような人事を行いたいという発想で、小沢氏も含めて挙党態勢を築こうという考えではないように思える」と述べている。
<民主党の代表選挙を巡り、前原前外務大臣が、24日、党内最大勢力を抱える小沢元代表に対し、挙党一致の党運営を前提に支援を要請しましたが、小沢氏と連携する鳩山前総理大臣は、24日夜、前原氏に否定的な考えを示しており、小沢氏の対応が焦点となっています。
27日にも告示される民主党の代表選挙に立候補を表明した前原前外務大臣は、24日、党内最大勢力を抱える小沢元代表や、鳩山前総理大臣らと相次いで会談しました。
このうち、小沢氏との会談は2人だけで10分程度行われ、前原氏は「立候補するので、ご指導よろしくお願いします」と述べたうえで、挙党一致の党運営を行いたいなどとして、支援を要請しましたが、小沢氏は支援するかどうか明言しませんでした。
小沢氏と連携する鳩山前総理大臣は、24日夜、みずからのグループで代表選挙への対応を協議し、出席者からは、前原氏について「総理大臣になれば、野党から献金問題を追及され、すぐに政権運営が行き詰まり、衆議院の解散・総選挙に踏み切るおそれもある」などと否定的な意見が相次ぎ、小沢氏も含めた挙党態勢を構築できる候補者が望ましいという認識で一致しました。
鳩山氏は、このあと記者団に対し「前原氏は、小沢氏との距離感を保ちながら自分の思うような人事を行いたいという発想で、小沢氏も含めて挙党態勢を築こうという考えではないように思える」と述べ、前原氏に否定的な考えを示しました。
こうしたなか、小沢氏は早ければ26日にも支援する議員を決めるものとみられていますが、24日夜の会合でも、「まだ何人立候補するかも分からないのだから、結論は出せない」と述べており、小沢氏の対応が焦点となっています。
一方、野田財務大臣は、24日、菅総理大臣のグループや、旧民社党出身者を中心とするグループの代表らと会談して、支援を要請しました。そして、24日夜、みずからを支援する10人近くの若手議員らとの会合では、日本の厳しい財政状況などに正面から向き合う姿勢や、公務員制度改革など歳出削減にも力を入れる考えをアピールして、支持の拡大を図りたいという考えを示しました。
鹿野農林水産大臣は、24日、記者団に対し「さらに、お考えをうかがう人もおり、近々、何らかの形で私の考え方を申し上げたい」と述べ、近く態度を正式に明らかにする考えを示しました。海江田経済産業大臣は、赤松元農林水産大臣らが支援する方針を決めたことを受けて支持拡大に向けた取り組みを加速させることにしています。馬淵前国土交通大臣の陣営は、前原氏の立候補表明に伴い、陣営から離れる議員が出たことを重くみて、引き締めを図ることになりました。さらに、小沢元環境大臣は、25日、党所属の全国会議員の事務所を回って、支援を要請することにしています。(NHK)
杜父魚文庫
8303 小鳩Gは前原氏を支持せず? 古沢襄

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