8427 仏AFPがクドリン財務相の去就に焦点  古沢襄

ロシアのプーチン・メドベージェフ政権は長期にわたる「双頭体制」になるとみられるが、欧米メデイアの受け取り方は様々だ。米CNNは「プーチン氏は次期大統領として最長で12年、政権を維持する可能性がある」「プーチン氏はロシアを世界5位以内の経済大国にしたいと抱負を述べた。また今後5~10年以内に再軍備を完了するとの目標も示した」と伝えている。。
これがEU域内となると仏AFPはアレクセイ・クドリン財務相の去就に焦点を当てている。「メドベージェフ現大統領が首相に就任するのであれば、新政権には加わらない」とクドリン辞任の意向を伝えた。2000年以降、ロシアの財務相を務めてきたクドリン氏については、西側ではロシアの権力構造でもっともリベラル派と目していて、ロシアの経済改革の実施にふさわしい人物という評価を下してきた。
”強いロシア”の完成を目指すプーチン・メドベージェフ政権にとって経済改革の実施を求めるリベラルなクドリン財務相の存在が邪魔になったという見方がある。財政のことより再軍備の強化という大目標を掲げてプーチン・メドベージェフ政権は新たなスタートを切ろうとしている。
私は軍事大国化している中国をロシアが意識しはじめたと見ているがどうだろう。
<モスクワ(CNN) ロシアのメドベージェフ大統領は24日、与党「統一ロシア」党大会での演説で、来年3月の大統領選の候補者としてプーチン首相を支持すべきだと述べた。プーチン氏はこれを受け、今年12月の下院選後、首相ポストはメドベージェフ氏が引き継ぐべきだと語った。
プーチン氏は2008年まで2期8年にわたって大統領を務め、連続3選を禁止する憲法の規定により退任。「双頭体制」のナンバー2とされるメドベージェフ氏に事実上ポストを譲っていた。
プーチン、メドベージェフ両氏は2年以上前から、次の大統領選にどちらが立候補するかは互いに話し合って決めると繰り返してきた。結果として両氏がポストを交換し、引き続き双頭体制を維持する可能性が高くなった。
大会出席者らはプーチン氏に総立ちで拍手を送り、メドベージェフ氏は「プーチン氏の経歴や権威は説明するまでもない」と語った。
プーチン氏は演説の中で、大統領選への出馬は光栄だとあいさつ。近い将来に経済成長率を6~7%まで引き上げ、ロシアを世界5位以内の経済大国にしたいと抱負を述べた。また今後5~10年以内に再軍備を完了するとの目標も示した。
昨年12月の憲法改正により、大統領の任期は6年に延長された。プーチン氏は次期大統領として最長で12年、政権を維持する可能性がある。
ロシアのプーチン首相が、ロシア南部のノボロシスクで開かれたオートバイのイベントに参加した。ヘルメットを付けずにハーレーダビッドソンにまたがって登場し、「タフな男」のイメージをさらに強化したようだ。(CNN)>
<<ロシア財務相、「メドベージェフ氏が首相就任なら辞任」>>
【9月25日 AFP】ロシアのアレクセイ・クドリン(Alexei Kudrin)財務相は25日、2012年の「ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領」体制のもとで、ドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)現大統領が首相に就任するのであれば、新政権には加わらない考えを示した。ロシアの通信各社が報じた。
長期にわたって財務相を務めてきたクドリン氏は、「新政権に加わった自分を思い描くことができない。誰からもオファーが無かったということだけではない。私の持つ相違点が、私の政権参加を妨げるだろうと考えている」と語った。
メドベージェフ大統領は24日、2012年大統領選でプーチン首相に大統領職を明け渡し、自らは首相に就く方針を発表。2000年以降ロシアの財務相を務めてきたクドリン氏は、この方針に反対を表明したこれまでで最上級の政府高官となった。
クドリン財務相は、閣内で最もリベラルな声とみられており、2月には経済改革の実施に向けた負託を得られるのは「誠実な」選挙のみだと主張し、同僚たちの不興を買っていた。
現在は主要20か国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議のため米ワシントンD.C.(Washington D.C.)を訪問中。同氏は、ごく短く、メドベージェフ内閣に加わることを「無条件に拒否」したと語った。
また、クドリン財務相は、「経済政策でメドベージェフ氏と多くの相違」があったことを初めて明かした。クドリン氏は緊縮財政派であることが広く知られているが、相違点には、年金から武器購入までを含む軍事費の増加が関係したという。
「これは予算と経済のリスク増を生む。財政赤字を削減できなくなる」とクドリン氏は語り、そのような高額の出費はロシアの原油輸出依存を持続させるため、原油価格が下落したときに経済が混乱してしまうと指摘した。
24日のメドベージェフ氏による歴史的な発表後には、メドベージェフ氏の首席経済アドバイザーであるアルカジー・ドゥボルコビッチ(Arkady Dvorkovich)補佐官も異議をとなえ、ツイッター(Twitter)で「喜ぶべきことはない」と述べ、「スポーツチャンネルに切り替えるのにちょうどよいタイミングだ」と語っていた。(AFP)>
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