8461 北朝鮮の挑発行為は権力継承が一つの要因  古沢襄

朝鮮半島の事態を日本は軽くみる傾向がある。とくに民主党政権になってから内政志向が強くなり、国際関係に疎くなる傾向が強まった。
ワシントンから韓国の通信社・聯合ニュースが米太平洋軍のウィラード司令官との記者会見を詳しく伝えてきているが、日本のメデイアのほとんどが黙殺。しかし米国の北朝鮮情勢をどう捉えているか、最新の情報であることに注目すべきであろう。
ウィラード司令官は金正恩氏への権力継承に伴う追加挑発の可能性に関連し、「北朝鮮では過去に継承が行われたときには、新指導者が軍部との信頼を築こうとして挑発があった」として、昨年の北朝鮮による相次ぐ挑発は、権力継承が一つの要因だとの判断を示した。
昨年の北朝鮮による相次ぐ挑発は、権力継承が一つの要因だとの見方は正しい。追加核実験やミサイル実験の可能性あるいは金正恩氏を取り巻く新しい軍幹部の台頭を日本は注意深くウオッチしておく必要がある。
【ワシントン聯合ニュース】米太平洋軍のウィラード司令官は27日、北朝鮮の哨戒艦「天安」沈没事件と延坪島砲撃事件に関連し、「2回に及ぶ挑発の結果、李明博(イ・ミョンバク)政権と韓国国民の態度が根本的に変化した」として、現時点で再び追加挑発があった場合、決して座視しないという雰囲気だと指摘した。
ウィラード司令官はこの日、ワシントン特派員クラブで記者会見を行った。「韓国と韓国軍が(自国を)防衛することは明白な権利と義務であり、延坪島が攻撃されたときに韓国軍が砲撃で対応したことは特別なことではない」と韓国の対応を支持した。北朝鮮が追加挑発を行う可能性と、その場合どのように対応すべきかについて韓米間で議論をしているという。
北朝鮮の追加核実験やミサイル実験の可能性については、「可能性はある」として、「われわれは非常に注意深く見守っており、北朝鮮が弾道ミサイルなどの武器プログラムを持続的に発展させることを憂慮している」と強調した。
また、金正恩氏への権力継承に伴う追加挑発の可能性に関連し、「北朝鮮では過去に継承が行われたときには、新指導者が軍部との信頼を築こうとして挑発があった」として、昨年の北朝鮮による相次ぐ挑発は、権力継承が一つの要因だとの判断を示した。
さらに、「昨年の2度にわたる北朝鮮の挑発の過程で、金正恩氏が関与していた」として、「権力継承をめぐる力学と北朝鮮の持続的な挑発の可能性は、非常に注視すべき事案だ」と述べた。(聯合)
        
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