8471 中国制裁案を議論中、ホテル業界は中国人観光客歓迎  宮崎正弘

目の色を変えるヒルトンとマリオット・ホテルチェーン。議会は中国制裁案を議題にホットな議論の最中、中国観光客を大歓迎。
米国議会は人民元の不正操作をやり玉に挙げて、中国制裁法案が議論されている。今回はかなり真剣な制裁法で、可決される可能性もある。
もし可決されてもオバマが大統領拒否権を発動するだろうし、NYタイムズなどは社説で中国制裁に反対しているが、議会人には選挙対策がある。
 
さて、全米のホテル業界に異変が起きている。それも高級ホテル業界に、である。
ヒルトンホテルは全米51の高級チェーンのうち、22のホテルに「中国様」仕様の部屋を設け、バイリンガルを配置した。すなわち部屋へ入れば中国語のテレビが見られる。ロビィに降りれば中国語を喋るスタッフが居る(多くはチャイニーズ・アメリカン)。
マリオット・ホテルチェーンも同様、過去一年に50%増加した中国人観光客に対応するため食事メニューにも中国語を用意し、テレビは中国語のチャンネルを設置した。
やってくる。やってくる。温州投機集団の米国不動産「買い物」ツアーは、リーマンショック直後に組織され話題をさらったが、近年はAMWAYの14000人ものメンバーがカリフォルニアへ大挙して訪問した。「研修」とレジャー目的。
米国もヴィザ発給条件を緩めたため、向こう五年間に、中国からのビジネスならびに観光目的の訪問客は230%増えるだろう、と予測されているそうな。一年後の結果を聞きたいものである。
杜父魚文庫

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