8708 日本へのサイバー攻撃の発信源がわかった!  古森義久

日本へのサイバー攻撃は気がかりです。国会議員の事務所から防衛産業、政府省庁まで、日本の機密が盗まれ、日本のコンピューター・ネットワークが攪乱されているわけです。
アメリカではもっと大規模なサイバー攻撃が表面化しています。これら日米へのサイバー攻撃の発信源を明らかにする調査結果が出ました。
[ワシントン=古森義久]米国や日本の軍事、政治関連機関へのサイバー攻撃の主要な発信源は中国人民解放軍総参謀部第三部(技術偵察担当)だとの見解が米国防総省元中国部長らの調査で24日、明らかにされた。日本へのサイバー作戦は同三部の指揮下にある山東省の青島や済南にある部局が通常、実行しているという。
米国の政府、議会、軍、民間企業などへの昨年から今年にかけての頻繁なサイバー攻撃(コンピューター・ネットワークへの侵入や攪乱)に対し米国防総省は主要な発信源は中国だとする見解を再三、示してきたが、同国防総省元中国部長で中国軍事の研究家のマーク・ストークス氏らは同氏が専務理事を務める安全保障研究機関の「プロジェクト2049研究所」を通じて「中国人民解放軍の通信諜報とサイバー偵察の基盤」と題する調査報告を24日までに作成した。
同報告は最近の米国や日本などの政府・軍関連機関へのサイバー攻撃は主として中国からだとの見解を踏まえて、その中国のサイバー作戦の最大の推進役は人民解放軍だとする総括を明らかにした。
そのうえで同報告は中国軍のその種の作戦は総参謀部第三部が従来の「技術偵察」の任務としての外国機関の通信傍受や暗号解読の枠を広げ、最近ではサイバー偵察、サイバー攻撃を活発にしてきた結果、実行の主役となったと述べている。
同報告によると、対外的なサイバー作戦全体を統括するのは総参謀部第三部で北京市内海淀区の西側丘陵地帯に本部がある。傘下には合計12の作戦局や3つの研究所を抱え、総要員は13万と推定されるという。
同報告では米国を対象とするサイバー作戦などを担当するのは第三部指揮下の作戦局のうち上海に主に拠点をおく第2局で、日本対象は山東省青島地域に数ヶ所の基地をおく第4局のほか同じ山東省の済南市を本部とする済南軍区の技術偵察局が担当するとしている。済南軍区の技術偵察局だけでも約670人の専門技術者が勤務しているという。    
同報告によると、中国軍総参謀部はこれからの戦争やそのための態勢構築にはコンピューター・ネットワークでの攻防が不可欠だとの基本認識を確立し、そのためのサイバー作戦は第三部に統括させて、潜在敵の軍や行政にかぎらず、政治や経済の関連機関のコンピューター網から特定個人の電子メールまでに侵入や妨害の攻撃をかける作戦を強化しているという。
総参謀部の第四部も電子作戦を担当するとされるが、組織上は第三部に従属する形となっている。ただし第四部のサイバー作戦用の基地も海南島や河北省廊坊に存在するという。(産経)
杜父魚文庫

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