ミャンマー国軍最高司令官ミン・アウン・ラインが訪中したが、歓迎面談の習近平のとなりに陳丙徳参謀総長がいた。
クリントン米国務長官は明日(12月1日)、ヤンゴンを訪問する。米国務長官のミャンマー訪問は半世紀ぶり。おそらくミャンマーへの経済政策が解かれ、ミャンマー支援の前面に日本が立つことになるだろう。経団連はすでにミャンマー調査団を送り、いかなるプロジェクトを展開するかの調査を終えているという。
東亜峰会(東アジアサミット)でのオバマ演説とアジア諸国のアンチ中国感情に四面楚歌となった中国は、直後にミン・アウン・ライン国軍最高司令官を北京に呼んだ。
11月28日、ミン司令官は北京へ飛ぶ。習近平がミン司令官との会談に応じたが、この席に人民解放軍幹部が同席、その筆頭に陳丙徳参謀総長がいたことが分かった。
軍内部に強硬派が台頭しており、八月と先日の二回にわたる黄海への空母巡航は、軍事力を内外に見せつける意図があった。
ところが離着艦訓練がなされず、はからずも着艦設備がロシアから提供されていない事実が露呈した。ロシアはスホイ33の盗用に腹を立てて空母ワリヤーグのカタパルトのワイヤを中国海軍の提供しなかったのだ。
空母とは「移動する空軍基地」であり、その空母に搭載機の離着艦ができないということは、「あれは空母とは呼べない」(軍事専門家)のである。
中国はEUからの資金援助要請につめたいのも、この千載一遇のチャンスにEU諸国からの武器技術供与を交換条件にしようとして断われた経緯があり、また陳丙徳参謀総長は、夏にイスラエルを訪問して、バラク国防大臣と面会、高度のミサイル技術、無人攻撃機などの武器供与を要請したが、確固たる回答はなかったという。
杜父魚文庫
8730 「あれは空母とは呼べない」(軍事専門家) 宮崎正弘

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