8762 ムネヲ、娑婆に戻る 平井修一

「松山千春さんはじめ北海道・全国の後援会、新党大地の皆さんしばらく留守をしますがどうぞ宜しくお願い致します。それでは行って参ります。私は元気です。私はへこたれません。私には心ある人が付いています。お目にかかれる日を楽しみにしています。ごきげんよう」
鈴木宗男元衆院議員は昨年の12月6日、「ムネオ日記」にこう記して収監された。その彼が1年後の12月6日、仮釈放されて娑婆に戻ってきた。
<服役していた鈴木宗男元衆院議員(63)が6日、収監先の「喜連川社会復帰促進センター」(栃木県さくら市)から仮釈放された。刑期満了は来年4月の予定で、公選法の規定によりその後も5年間は立候補できない。
鈴木元議員は北海道開発庁長官、官房副長官だった1997~98年に2社から計1100万円の賄賂を受け取ったなどとして、一、二審で実刑判決を受け、昨年9月に最高裁が上告を棄却して確定。国会議員を失職した>(時事通信12月6日)
小生の親戚は「喜連川社会復帰促進センター」で働いているが、刑務所らしからぬ名称だ。いかなるところか。
<平成19年10月、「喜連川社会復帰促進センター」は、東日本で唯一のPFI手法と構造改革特区制度を活用した新しいタイプの刑務所として運営を開始しました。
当センターは、国と民間事業者が相互の持ち味を活かし、「官民協働による運営」を行うことと、構造改革特区の認定を受けた地域の社会資源を有効活用し、「地域との共生」「国民に理解され、支えられる刑務所」の実現を目指すとともに、受刑者の改善更生を図り、国民の安全・安心な生活の確保に尽力していきます>
同センターが設立された背景には、近年の刑務所の過剰収容の状況がある。各刑務所では居住空間が狭くなったことによる対人トラブルが増えるなどの問題が発生。
法務省では収容棟の増築工事などの対策を講じてきたが、各刑務所とも敷地内にこれ以上の建物を増築することが困難となっており、収容人員増への緊急対策として、新刑務所の建設が必要となったのだという。
敷地面積は42万5891平米、東京ドームのなんと約9倍の広さで、収容定員 は2000人。収容対象者は「犯罪傾向の進んでいない男子受刑者」である。
宗男氏は完成して間もない同センターでは“大物”受刑者だったろうし、素行も良かったろうから、結構待遇は恵まれていたのではないか。収監されても「新党大地」の代表だから刑務所側としても粗略には扱えない。
彼は東京スポーツに不定期で獄中記「塀の上の雲」を投稿しており、意気軒高だ。菅内閣不信任案賛成で民主党を除籍された松木謙公衆院議員を褒めたたえ、早くも次期総選挙で新党大地として応援すると、こう抱負を語っている。
<松木氏は52歳、これからが政治家としての本舞台である。この有為な人材を放ってはおけない。松木氏が新党大地・鈴木宗男の応援はいらないと断ってきても私は応援してゆく。
北海道における新しい政治勢力結集についても松木氏と相談したい。私も松木氏も乱世が合っているので、国民目線でしっかりタッグを組んで「北海道が良くなれば日本が良くなる」を実践して行きたいと思う>
ムネオ節は健在だ。娑婆に復帰してからの最初の日記にこう記した。
<今、何とも言えぬ解放感、自由を味わいながら、感慨無量です。この一年間のご支援、ご激励、本当にありがとうございました。午後3時から記者会見、4時から「鈴木宗男代表の帰りを祝う会」をして戴き、改めて「一人でない」と実感しました。
帰りを祝う会では、小沢一郎元民主党代表、鳩山由紀夫元総理、伊吹文明元自民党幹事長、原口一博元総務大臣、福島瑞穂社民党党首はじめ、約100名もの国会議員、更には北海道から沖縄に至るまで300名を超える後援者、支持者が迎えて下さいました。有難い人間関係に、感謝の気持ちで一杯です。
差別、偏見、格差をなくすため、政治を必要としている人のため、私は頑張ります。悪しき権力とは闘って参ります。私はあきらめません>
議員バッジはなくても存在感を示すだろう。
杜父魚文庫

コメント

タイトルとURLをコピーしました