8856 イランが国際社会を石油を武器に威嚇 宮崎正弘

「もし西側が制裁するなら、ホルムズ海峡を機雷封鎖する」。イランの第一副大統領モハマド・レザ・ラヒミは「もし西側がイランを経済制裁するならば(対抗措置として)、ホルムズ海峡を機雷で封鎖する」と発言した(アルジャジーラ、12月27日)。
イラン国営IRNAが報じたもので「一滴たりとも、ホルムズ海峡から原油タンカーを通過させない。敵の制裁目的は、この軍事的措置により潰えるだろう」
或る意味で、この発言は軍事的威嚇。NY原油相場はたちまち1バーレル=100ドルを突破した。
ホルムズ海峡を通過する石油は、じつに世界需要の三分の一を占める。日本に関して言えば60%前後はホルムズ海峡を通過するタンカーによる。もし、ホルムズ海峡が封鎖されるような事態となれば、世界で一番悪影響をうけるのは日本である。原油価格は1バーレル=150ドルを軽々と突破することになるだろう。
ホルムズ海峡はわずか6・4キロという狭窄な海峡であり、ここを通過する原油とガスはイランのみならず、その奥にイラク、クエート、サウジアラビア、UAE,カタール、オマンがある。
単なる脅しではなかった。
イラン海軍は艦船ならびに航空機を駆使して機雷をばらまく訓練をしたのだ。「もっともイラン海軍は定期的に機雷封鎖訓練を行っており、今回が初めてではない」と軍事専門筋は分析しているものの、すでにテヘランの英国大使館を襲撃するという暴挙がおきており、英国は激怒してイラン大使館を閉鎖した。
イラン議会の多くは、海軍の軍事行動を選択すべきではないとしている。
イラン原油はEUが輸入する原油の18%、一日平均で45万バーレル。EUの参加国27ケ国で構成するEU閣僚会議は一月にもイラン制裁案を討議するが、まだ制裁の具体的内容は俎上に乗っておらず、さらに中国がイランに「激情にかられての軽率な軍事行動」を警告している。中国も日本についでイラン原油に輸入の20%程度を依存するからだ。
 
世界の火薬庫はイラク、アフガニスタンからイランへ。
    
杜父魚文庫

コメント

  1. 山中 雅和 より:

     イランの強気を裏で支えているものは何か?
     
     それは露&中国を中心とする上海協力機構と
    ユーラシア同盟だろう。・・そして彼等はいま
    イランとイラク&インドとパキスタンの和解の
    上の機構や同盟への参加、加入を画策する。
     原油の需要はこれらの諸国だけでもかなりの
    ものだ。ゆくゆくは陸上パイプラインが通じる。
     だが、石油や天然ガスが需給構造上酷い供給
    過剰になる蓋然性は高い。確認埋蔵量だけでも
    凄い増え方だ。だが意図的に確認しない簡単な
    採掘可能油田やガス田も多い。非従来型埋蔵も
    次々と発見されている。中国のシェールガスは
    米国の1.5倍だという。・・石炭.ガス化技術も
    実用化されているので、供給は無限に増え得る。
     
     需要方面では省エネ技術が素晴らしく発達。
    トヨタを始めとするハイブリッド、圧搾空気。
    エマルジョン水混焼エンジン。COジェネレー
    ション石炭ガス化発電技術。・・
     
     シリアから中国やロシアが逃げ出す。一層の
    事、ボスポラス&ダーダネルス海峡を封鎖すれ
    ば良い。・・バルト海もノルト・ストリウムや
    サウス・ストリウム等のパイプラインも、一切
    通さない。新規油田、ガス田、一斉に開発が進
    む。ロシアは音を上げ、イランを北から攻める。
     
    カタール側の方が強くなる。経済封鎖有効・・
    前回の石油ショック後の逆オイルショック再現。
     ・・・
     
    米国.イスラエルがイランを空爆する必要無し。
     
     

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