IMFのラガルド専務理事。「あと5000億ドル、ユーロ救済資金が必要です」。オバマの米国は「議会説得が絶望的」。英国も冷淡、中国、ロシアはどうでるか?
既出のユーロ救済のための欧州安定化基金は5000億ドル。日本も応分の協力をした。それでも足りないのは明白で、昨冬のカンヌG20では「1兆ドルの基金増資」構想がまとまりつつあった。現時点で、この原資のうち、残りの融資余裕資金は400億ドル、あるか、ないか。
1月18日、IMFのラガルド専務理事は、「あと5000億ドル(38兆円)がユーロ救済のために必要です」と発言、欧米のマスコミは一面トップ・ニュースだが、日本は日経新聞でも四段見出し程度だ(19日東京最終版は一面の真ん中に四段)。なお、この5000億ドル構想のなかには既にユーロ加盟十七カ国が約束している2000億ドルの拠金を含んでいる。
それにしても、と業界通はウォールストリート・ジャーナル(19日付け)に告白している。「イタリア救済に7500億ドル、スペイン救済に4500億ドルが必要だといわれているのに、5000億ドルていどを増資しても、すぐに足りなくなるのでは?」。
中国、ロシア、ブラジルなど外貨準備が豊富な国々は出資に前向きと伝えられているが、米国はすでに冷淡な態度を表明しており、ユーロに加わらなかった英国も「ユーロ加盟国内の努力が、もっと必要ではないか」と冷淡である。いよいよユーロ崩壊の断末魔?
杜父魚文庫
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