8986 米大統領選の共和党候補指名争いでギングリッチ氏減速か  古沢襄

政策論争とはほど遠い中傷合戦・・・米大統領選の共和党候補指名争いはすざまじい様相となった。相手を蹴落とすためには手段を選ばない肉食人種の喧嘩というのは日本人の想像を超える。三十一日のフロリダ州予備選を前に、保守派ギングリッチ元下院議長(68)の減速ぶりが目立ち始めたと各種メデイアが報じている。
二十六日の候補者討論会で穏健派ロムニー前マサチューセッツ州知事(64)のなりふり構わぬ攻勢に、二十一日のサウスカロライナ州予備選に逆転勝利したギングリッチ氏が守勢に回っている。
ロムニー氏は金融危機の元凶と批判される連邦住宅貸付抵当公社からギングリッチ氏が多額の顧問料を受け取ったことや、下院議長として異例のけん責処分を受けた過去などを再三追及し、ギングリッチ氏が景気刺激策として、「月に有人基地を作る」と打ち出した構想にもかみついて「私は25年間、ビジネスの世界にいた。もし役員が月に有人基地を作るため何千億ドルも使いたいと言ったとすれば、『お前はクビだ』で終わりだ」と一刀両断で切り捨てた。
<【ワシントン=中島健太郎】米大統領選の共和党候補指名に向けたテレビ討論会が26日夜、フロリダ州ジャクソンビルで行われた。
31日の同州予備選を前に、支持率で先頭を争うミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事(64)とニュート・ギングリッチ元下院議長(68)は、政策論議そっちのけで中傷合戦を展開した。
スペースシャトルの打ち上げ基地があるフロリダ州の景気刺激策として、「月に有人基地を作る」というギングリッチ氏の構想にかみついたのはロムニー氏。「私は25年間、ビジネスの世界にいた。もし役員が月に有人基地を作るため何千億ドルも使いたいと言ったとすれば、『お前はクビだ』で終わりだ」と切り捨てた。
一方、ギングリッチ氏はロムニー氏が投資会社経営者として巨額の資産を築いた点を取り上げ、「スイスの銀行に口座がある大統領なんて聞いたことがない」と攻撃した。スイスの銀行は顧客の秘密保持が徹底しており、富豪らが口座を持つことで知られる。ロムニー氏は「やましいことは何もない」と反論した。(読売)>
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