9049 結局、野田内閣は総辞職に追い込まれる  古沢襄

民主党の小沢一郎元代表は共同通信との単独インタビューで、消費増税関連法案に反対する意向を表明したことについて、七日夜の小沢グループとの会合で「デフレ下で消費増税を行うのがおかしいのであって、造反ではない」と自己主張を正当化した。
一方、前原誠司政調会長は十日の党社会保障と税の一体改革調査会で、最低保障年金を導入した場合の財源試算について説明すると述べ「「党員資格停止の方が部門会議に出て来てはいけないという決まりは政調にはない」と小沢氏を牽制した。
日刊ゲンダイは消費税増税関連法案の採決に「反対」する意向を表明した小沢氏に同調する民主党議員は120人に迫る勢いだという。
政権与党の衆院議員は296人いるが、民主党内で56人が造反すれば、消費税増税法案は否決される。「結局、野田首相は責任をとる形で内閣総辞職となる公算が高い」という観測が急浮上している。
<民主党の小沢一郎元代表は7日夜、都内の日本料理店で一川保夫前防衛相ら旧自由党出身の国会議員と会食した。
元代表は、消費税率引き上げ関連法案に反対していることについて「デフレ下で消費増税を行うのがおかしいのであって、造反ではない」と述べた。
自らの正当性を主張した発言とみられる。元代表は「このまま消費税増税を行うと、選挙に惨敗してしまう」とも述べたという。(読売)
<消費税増税関連法案の採決に「反対」する意向を表明した小沢一郎元代表(69)。再三の忠告を無視する野田に、ついに堪忍袋の緒が切れたようだ。党内最大グループのリーダーが「造反」を明言したことで、同調する議員がどれだけ集まるのか。その数は120人に迫る勢いだ。
「昨年末に小沢氏が会長を務める政治団体『新しい政策研究会』が発足し、議員106人が出席した。先週の勉強会にも96人が集まっています。大半がデフレ下での消費増税に反対なので、採決となれば小沢氏に同調するでしょう。
中間派の議員も、年末年始に地元で『自分たちの身を削ってから増税だろう』『なぜ今やるんだ』と集中砲火を浴び、野田首相の増税路線に疑問を持ち始めている。表立って増税反対と言わなくても、採決時には反対するという議員は、今後数十人に上るはずです」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)
現在、政権与党の衆院議員は296人いるが、民主党内で56人が造反すれば、消費税増税法案は否決される。小沢に同調する議員はその倍だ。野田は今国会で法案を成立させ、衆院解散・総選挙に踏み切る構えを見せているが、できるはずはない。
「今回の小沢氏の踏み込んだ発言に、官邸はかなり慌てています。野田首相にとって消費税増税は最重要課題。党内の賛同者が減った分、野党から引っ張ってこられればいいがそれも難しい。これまで通り、増税に突っ走っても、最重要法案が否決されれば、いくら何でも解散は打てません。結局、野田首相は責任をとる形で内閣総辞職となる公算が高い」(政治評論家・浅川博忠氏)
小沢は野田に対し「増税の前に大改革。もう一度原点を思い起こしてもらいたい」とも言っていた。野田は今こそ耳を傾けるべきだ。(日刊ゲンダイ)>
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