9128 保守層二分 新人が激戦制す 前橋市長選  古沢襄

三選を目指した現職市長が保守新人に敗れる・・・事実上の保守同士の争いだった前橋市長選だが、東京新聞の記事が詳しい。
二期八年の現職市長に失政があったとは思えない。市議十九人や各種業界団体から支援を受け、政党の推薦を受けずに無党派層の取り込みを図った選挙を行った。
それが新人に敗れたのは、自民党の国会議員や大沢正明知事、各自治体の首長の応援を得た組織選挙の力に屈したのだという。
<十九日投開票された前橋市長選は、初当選した新人で元県議の山本龍氏(52)と、三選を目指した現職の高木政夫氏(61)が保守層を二分して激戦を展開した。山本氏や支持者らは喜びに沸いた。当日有権者数は二十七万四千七百二十五人、投票者数は十三万四千七百八十四人。投票率は49・06%で前回の52・40%を下回った。また、市議補選の投開票も同日、行われた。 (菅原洋、川口晋介)
山本氏の選挙事務所(同市天川大島町)には同日夜、自民党の国会議員や大沢正明知事、各自治体の首長ら数百人が詰め掛け、熱気に包まれた。
山本氏は「全ての市民にお礼をしたい。あらゆる対立を乗り越え、手を結び、前橋の再生へともに歩み出そう」と支持者らに呼び掛けた。さらに「自らの足で立ち上がり、努力すれば良くなると信じ、公正な心と、弱い者に対する優しさを持って前進しよう」と政治理念を語り掛けた。
一方、落選した高木氏の選挙事務所(同市上泉町)では、午後八時三十八分すぎ、山本氏当選確実の一報が流れると女性支持者から「えー、うそー。どうして」と驚きの声が上がった。
間もなく現れた高木氏は「私自身の力が足りなかった。二期八年、実績を残すことができたのはみなさんのお力。感謝の気持ちでいっぱい」と述べ、頭を下げた。報道陣には「実績や約束を評価されていると感じていたが、市民の判断なら仕方ない」と述べた。
高木氏は市議十九人や各種業界団体から支援を受け、政党の推薦を受けずに無党派層の取り込みを図った。しかし、山本氏を推薦した自民党の組織力に敗れた。
新人で社会福祉法人理事の亀田好子(たかこ)氏(56)は福祉やごみ問題で持論を訴えたが、及ばなかった。新人で弁護士の樋口和彦氏(60)は共産党の推薦を受け、脱原発などを主張したが、出馬表明の出遅れが響いた。(東京)>
<開票結果>
当 65,173 山本龍 無 新<1>
  51,552 高木政夫 無 現 
   9,650 亀田好子 無 新 
   7,037 樋口和彦 無 新 
杜父魚文庫

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