9153 小沢氏「政権、構築し直す」 増税解散対応で  古沢襄

このところ民主党内はさざ波どころか、大波が襲っている。「ネット番組には出るが、既存メディアは避けている」と評された民主党の小沢一郎元代表だが、一転して共同通信や朝日新聞の単独インタビューに応じて消費増税で造反も辞さないと言い切った。
検察審査会の強制起訴議決が、偽検察供述調書に誤誘導された疑いが出てきたとメディアで公然と語られるようになったことから、おおっぴらに反転攻勢にでたのだろう。反小沢グループも仙谷由人氏(政調会長代行)が社会保障の財源が「決定的に不足」していると、小沢氏らに対し「危機感が弱すぎるのではないか」と批判の狼煙(のろし)をあげている。
だが、小沢氏は23日、国会内で開いた自身が会長を務める勉強会で、野田首相が消費増税を争点に衆院解散・総選挙に踏み切った場合の対応について「無為に座しているわけにはいかない。『国民の生活が第一』を柱に据えて政権を構築し直すことに思いをはせなければいけない」と述べ、離党や政界再編に動く可能性にまで踏み込んだ発言をした。
まさに大波。これには民主党の輿石東幹事長は対立する野田首相と小沢氏の会談を、幹事長が仲介すべきだとの意見に対して「お二人に失礼だ」と消極的な考えを示した。両氏の会談の必要性についても「ほかの人が言うことじゃない」と逃げ腰。
そんな中、検察組織の作為については、これから決定的証拠が出てくるとの怪情報も永田町に流れている。造反どころか小沢氏は倒閣運動に足を踏み込んだのではないか。
<民主党の小沢一郎元代表は23日、国会内で開いた自身が会長を務める勉強会で、野田佳彦首相が消費増税を争点に衆院解散・総選挙に踏み切った場合の対応について「無為に座しているわけにはいかない。『国民の生活が第一』を柱に据えて政権を構築し直すことに思いをはせなければいけない」と述べ、離党や政界再編に動く可能性を示唆した。
「お金がないから消費税を上げると言っていることなども含めて、野田政権に思い直し、目を覚まして努力してもらいたい」と消費増税に反対する考えも改めて強調した。
同日夜には東京都内の日本料理店で当選1回の衆院議員11人と会食。「解散含みの政局があるかもしれないが、とにかく結束していたらそのうち主導権がとれる」とグループとしての結束を求めた。石原慎太郎東京都知事を党首とする新党構想については「うまくいかない」と指摘した。(毎日)
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