先月の25日、野田首相と谷垣自民総裁が極秘会談、消費増税で協力を模索したといわれる。この会談について首相は29日夜、首相公邸で記者団に「会っていません」と否定。谷垣氏も党本部で記者団に「全くなし」と述べたが、会談を働きかけた自民党サイドから肯定する情報が出ている。
それによると両者の間で、自民党の求める今国会中の衆院解散・総選挙に首相が応じる代わりに、次期衆院選後は小沢グループを排除して民・自両党が大連立か政界再編で連携する「話し合い解散」も議題になった模様だという。
焦点となっている消費増税法案は三月末までに政府案を国会に提出、その成立へ向けた協力が可能かを協議したといわれる。小沢抜きの消費増税法案、解散・総選挙だから、政局はにわかに波乱含みとなっている。
<野田佳彦首相と自民党の谷垣禎一総裁が2月25日に東京都内のホテルで極秘に会談していたことが29日、明らかになった。両氏は消費増税の必要性では一致しており、野田政権が3月提出を目指す消費増税法案の成立へ向けた協力が可能かを協議したとみられる。
首相は消費増税に反対する民主党の小沢一郎元代表への警戒感を強めており、自民党の求める今国会中の衆院解散・総選挙に応じる代わりに、次期衆院選後は小沢グループを排除して民・自両党が大連立か政界再編で連携する「話し合い解散」も議題になった模様だ。
関係者によると、会談は首相の働きかけで行われた。詳細な会談内容は明らかになっていないが、首相は「このままでは消費増税法案を小沢元代表につぶされる」と強い懸念を示したという。
首相は29日、今国会初の党首討論に臨み、消費増税法案について「年度内に提出する。51対49の(民主)党内世論でも、手続きを踏んで決めれば、みんなで頑張っていく」と表明。党内で小沢元代表らが反対しても、あくまで3月中に消費増税法案を閣議決定し、国会に提出する方針を強調した。
これに対し谷垣氏は早期の衆院解散・総選挙を改めて要求。「それをきちんとやれば、私たちと方向性が合い、協力する道はいくらでも開ける」と述べ、選挙後は消費増税の実現へ向け協力する考えも示した。
会談について首相は29日夜、首相公邸で記者団に「会っていません」と否定。谷垣氏も党本部で記者団に「全くなし」と述べたが、将来的に会談する可能性については「一般論だが、政治家は場合によって、さしで会って話さなければできないことはいろいろある」と含みを残した。(毎日)>
杜父魚文庫
コメント