米CNNによれば米中西部ワイオミング州の党員集会と模擬投票でミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事が勝利した。6日から始まる「スーパーチューズデー」を前にして幸先がよいともいえるが、ここにきて保守強硬派から不評なロムニー氏の弱点を露呈している。
AP通信の集計(推定を含む)によると、2月29日現在の獲得代議員数はロムニー氏が163人、サントラム氏が83人、ギングリッチ氏が32人、ポール下院議員(76)は19人となっていて、保守派の支持を受けたサントラム氏の健闘が目立つ。
二〇〇八年大統領選挙で共和党の重鎮議員でありながら、党派にとらわれない議会活動で知られ、穏健派・中道からの支持は根強いものの、保守強硬派からの反発を浴びたジョン・マケイン氏を思わせるシーンが目立つ。
そのマケイン氏は共和党全国党大会を翌週にひかえた8月29日に、副大統領候補に高い支持率を誇るアラスカ州の女性知事、サラ・ペイリン氏を選んだ。熱心なキリスト教福音派の信者で、キリスト教右派の支持が強いペイリン氏を副大統領候補に選んだことによって、中道寄りなマケイン氏に満足できない保守層の支持を呼び戻した前例がある。
「スーパーチューズデー」の情勢によっては、ロムニー氏も保守派の支持を呼び戻す策が必要になるかもしれない。
<(CNN)今秋の米大統領選へ向けた共和党の候補者選びで2月いっぱい実施されてきた米中西部ワイオミング州の党員集会と模擬投票でミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事が勝利したことがCNNの調べで3月1日わかった。
同州にある計23郡のうち22郡でこれまで党員集会や模擬投票が終わった。最後の党員集会は2月29日夜にスイートウオーター郡で実施された。
同州の共和党支部が28日までにまとめた各郡の模擬投票結果によると、ロムニー氏は39%を獲得。サントラム元上院議員が33%で2位に付け、ポール下院議員が20%、ギングリッチ元下院議長が8%と続いた。
ワイオミング州に割り当てられている代議員数は26人だが、CNNの獲得予想ではロムニー氏が10人、サントラム氏が9人、ポール氏6人、ギングリッチ氏1人となっている。代議員は、正式な候補指名を決める共和党全国大会に出席する。
ワイオミング州の住民数は50万人超と米国の州では最少で、これまで開かれた党員集会の参加者数は2000人をわずかに超える水準となっている。
ロムニー氏は先月28日に行われたアリゾナ、ミシガン両州の予備選でいずれも勝利しており、ワイオミング州を制すればここ1週間で3連勝となる。ただ、ミシガン州ではサントラム氏との間で接戦となり、代議員計30人の半数ずつを分け合う結果となった。(CNN)>
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9197 中西部ワイオミング州でもロムニー氏が勝利 古沢襄
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