9420 中央政界に地殻変動の兆し  古沢襄

六日の杜父魚ブログ・アクセスは13975,個人のブログとしては高水準を維持している。アクセスの内容が、ここにきて変化している。Naniwa(難波)、つまり大阪の読者が急増していることだ。大阪維新の会のニュースなら新聞のネット情報の方が豊富で充実している。
近畿圏の読者は大阪発信の維新の会の影響が、中央政局にどのような波及効果を示したか、その影響を鋭く注目しているに違いない。新聞のネット情報は、その点は”慎重”に個々のニュースを伝えているに過ぎない。杜父魚ブログに掲載される論評は、中央で地殻変動が起こることを指摘する記事が多い。
たとえば、新党日本の田中康夫代表は6日夜、亀井静香氏が国民新党を離党すると表明したことを受け、衆院での同党との統一会派を解消すると発表した・・・連立維持を表明した国民新党の六氏は新党日本から絶縁を突きつけられたことになる。
亀井静香氏の突出した行動に石原東京都知事は「俺は知らんよ。勝手にやっている!」と記者団には批判的な言辞を弄してみせた。だが、その夜、亀井氏を囲んで都内の料理店で石原都知事、たちあがれ日本の平沼赳夫代表、園田博之幹事長と仲良く会食している。
亀井氏は「魂を売ることはできなかった」としみじみ酒をあおったという。
消費増税法案に賛成か、反対かで中央政界の動きを律するのは間違っている。平沼、石原、橋下、亀井、小沢の面々は、もっと大きい日本政治の立て直しという一点でまとまり、行動を開始しようとしている。そのきっかけを造ったのが、大阪維新の会だとみておいた方がいい。
<野田佳彦首相は6日、国民新党の新代表に就任した自見庄三郎郵政改革担当相と首相官邸で会談し、連立継続を確認、合意書を交わした。これを受け、亀井静香前代表と亀井亜紀子前政調会長は離党を表明した。ひとまず国民新党の「お家騒動」は収まったが、黙って身を引く亀井静香氏ではない。日本列島を襲った「爆弾低気圧」は永田町にだけなお停滞している。
「これまで同様に支えてほしい。力を合わせてしっかりやっていきましょう」
首相がこう言って握手を求めると、自見氏は「小さな政党だが、しっかり国民の負託に応えていきたい」と笑顔で応じた。
とはいえ、会談はわずか7分で合意書に「消費税」の文言はなかった。首相の消費税増税への熱意とは裏腹に、自見氏率いる“新”国民新党の一部に「形勢が悪くなれば連立離脱すればよい」との策略があることを物語る。
会談に先立ち、国民新党の下地幹郎幹事長ら連立維持派6人は、党代表の変更届を総務省に提出。外堀も内堀も埋められた静香氏は党首会談の30分後、東京・平河町の党本部で記者会見し、国民新党との決別を宣言した。
「混乱状況に党が陥っていることに、代表として大変な責任を感じ、代表のまま離党します…」
あえて「代表のまま」と強調したのは、連立維持派が突き付けた「解任」だけは認めないという意地の表れだ。亜紀子氏も「偽装国民新党は解散した方がいい。偽装代表と連立合意した野田政権の正当性も疑われる」と言い放った。
実は静香氏は6日朝には離党を決意し、国民新党創設者の綿貫民輔元衆院議長に「こんなことになって申し訳ない」とわびを入れた。綿貫氏は「小泉純一郎元首相の息子に“国民不信党”などとあざけられないようにしなさい」と励ましたという。
首相は安(あん)堵(ど)したに違いない。参院自民党は国民新党のお家騒動が決着しない限り、国会審議に応じない構えだったが、新たな連立合意を受け、態度を軟化させた。
ただ、フリーハンドとなった静香氏がジッとしているはずはない。記者会見でも「日本が立ち直るため一兵卒として全力を挙げる。永田町の議員に任せておけないという人と次の選挙で日本政治を一新したい」と息巻いた。念頭には東京都の石原慎太郎知事との新党構想があるが、「一兵卒」という言葉で民主党の小沢一郎元代表との連携もにおわせる。
夜には石原氏やたちあがれ日本の平沼赳夫代表、園田博之幹事長と都内の料理店で会食。「魂を売ることはできなかった」としみじみ酒をあおったという。
だが、園田氏らは、「増税反対」を掲げる限り静香氏と手を組むつもりはない。
「首相には桜が咲くころに永田町の景色はガラリと変わると申し上げてきた…」。静香氏はこう言って目を細めたが、新緑の季節までに安住の地は見つかるのか。(産経)>
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