いよいよ日本側の対応も形をとるようになりました。石垣島では自衛隊が迎撃態勢をとり始めたようです。しかしその動きを知らせるNHKのニュースでは地元の住民らしい男女が「戦争みたいでいやです」と、自衛隊が出てくることへの反対の念を述べるのと報じていました。
デジャビュですね。軍靴の音が聞こえる、でしょうか。
日本に向けてミサイルを発射してくる勢力への非難はなく、ただその発射に対して自衛の措置ととることを「戦争みたいだからいやだ」と敵視するわけですね。
NHKといえば、今回の北朝鮮のミサイル発射のことを北朝鮮政府の発表どおりに「衛星打ち上げ」という表現で客観的に断定して、伝えていました。
しかし昨夜ぐらいから「衛星打ち上げと称する」という表現に変わっています。おもしろいですね。
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<<【主張】北ミサイル迎撃 「国を守る」覚悟みせよう>>
「人工衛星」と称する北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射に備えた迎撃用地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が沖縄本島や宮古島、石垣島などに運ばれ、自衛隊部隊の配置も整いつつある。
国家として国民の生命・財産を守るのは最大の責務であり、野田佳彦政権が引き続き万全の迎撃準備を進めるのは当たり前だ。
陸上自衛隊は石垣、宮古、与那国の3島に、ヘリコプターによる被害確認や救援に当たる400人規模の隊員を派遣した。
こうした動きを批判する向きもあるが、そもそも沖縄本島以南の防衛がほとんど空白状態にあったことこそが問題なのだ。
直視すべきは、ミサイルの部品などの落下で国民の安全が脅かされる可能性が現実に生じているということだ。迎撃措置により、不測の事態を何としても避けなければならない。
朝鮮中央通信は「平和的な人工衛星の迎撃は戦争行為」との見解を伝えている。PAC3の警備にあたる陸自隊員は、自衛隊法の「武器等防護のための武器使用」規定に基づいて実弾を装填(そうてん)した小銃などを携行する。あらゆる事態に備えておく必要がある。当然の対応といえる。
迎撃の精度については、米国のイージス艦による海上配備型迎撃ミサイル(SM3)で、これまで27回の実験を行って22回成功している。日本のイージス艦4隻はそれぞれ迎撃ミサイルの発射試験を行って3隻が成功を収めた。
地上から発射されるPAC3は射程が約20キロと短く、防御範囲が狭いと指摘されているが、同時に複数のミサイルを発射することによって、迎撃精度が大きく向上するとされる。
心配なのは、政府がミサイル情報の速報に活用する予定の全国瞬時警報システム(Jアラート)に不具合が見つかった点だ。
人工衛星を活用し、有事に関する情報や大地震、津波などの災害情報について、政府がほぼ全国の自治体に数十秒以内で伝達できるという仕組みだ。
しかし、5日行われた試験では対象となった沖縄県内26市町村のうち、7市町村で防災行政無線が流れないトラブルが発生した。
総務省消防庁は改めて試験を行うが、万全を期してほしい。いざという時に役立たなければ、信頼性を大きく損なうことになる。
杜父魚文庫
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