9497 新型ミサイルの写真配信は対米けん制か  古沢襄

<【ソウル時事】朝鮮中央通信は16日、北朝鮮が15日に行った軍事パレードで登場した新型ミサイルの写真を配信した。大陸間弾道ミサイル(ICBM)級との見方もあるミサイルの全体像が上方からはっきりと写されており、米国などをけん制する狙いが読み取れる。
韓国紙によると、パレードで登場したのは射程3000~4000キロの中距離弾道ミサイル「ムスダン」の改良型とみられる。全長はムスダンの1.5倍の約18メートルで、射程は米アラスカ州に届く約6000キロと推測されるという。(時事)>
軍事・外交評論家の松井茂は北朝鮮の軍事パレード写真やビデオを集めて、その資料から軍事分析をやっていた。ビデオは平壌テレビが放映したものを入手して、過去の情報資料と照らし合わせて、新事実を抽出するという・・・今では当たり前の手法だが、1973年に訪韓以来始めている。約四〇年間の北朝鮮ウオッチャーだから信憑性が高い。
15日の軍事パレードで登場した新型ミサイルの写真を朝鮮中央通信は配信した。中距離弾道ミサイル「ムスダン」の改良型とみられるが、ソウル時事によれば射程は米アラスカ州に届く約6000キロと推測されるという。写真を公開したのは米国に対するけん制・威嚇なのであろう。
■松井茂(マツイ・シゲル)=昭和22年(1947)、広島県生れ。軍事・外交評論家。雑誌特派記者などを経てフリーに。
紛争地帯への現地取材をお家芸とし、ラオス、イラン、イラク、アフガン、ロシア、朝鮮半島等々を歴訪、外交・安全保障問題を軸にテレビ・雑誌等で活躍。
著書に『イラク』『謎の軍事大国 北朝鮮』『金正日の北朝鮮』『世界軍事学講座』『中国四千年の軍事思想』など。そのグローバルな視点には定評がある。
杜父魚文庫

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