9515 【ドイツの山田方谷】 MoMotarou

要するに、経済を立て直そうとすれば、心を正さなければ、駄目だということなのです。浅はかな人間ほど財と徳が関係ないと思っている。そうではない。   安岡正篤
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ある夜、目に入った書棚の本をパラリと開く。「安岡正篤、昭和七年岡山県閑谷(しずたに)学校にて『古本大学講義』を講演」と書いてありました。これは“縁ある”本と感じさっそくネットで注文しました。その中で見つけたのがドイツの道徳経済論について書いてある部分です。山田方谷さんに関連して述べてあります。
■ドイツの道徳経済論ー「政教の原理『大学』」 安岡正篤 
 
(転載始)第一次大戦後ドイツの復興に大いなる役割を果たした、シャハトという国立銀行の総裁、彼がどうしてあの紙屑のようになったマルクの国、ドイツの財政を立て直したかというと、あの人は元来銀行家などになろうとは自分では思っていなかった人で、その伝記を読んで非常に感じたが、彼は学生の頃は哲学や文学ばかりやっていた。
それが思いがけなく銀行家となって大成功をしたのですが、彼の告白するところによると、「自分は金をどうするとか、利子をどうするとかいうような、そんなけちなことは考えない。経済はやはり道徳だ、すぐれた心の持ち方や美しい感情、情操を養うことが生産を上げ、経済を済(すく)うことになる」という道徳経済論をやっている。
あのケインズなんかもそうです(ケインズの絶筆一わが若き日の信念」の中に一我々にはIt is much more important how to be rather than to do.(如何になすべきかということよりは、如何にあるべきかということが大事だ)」といっている。
(中略)How to be「如何にあるか」ということが、その人間がどんな人間かということが大事なので、経済に限らず日共対策でも総評対策でもそうですが、対策対策とHow to doばかり考えるけれども、How to doの根抵にHow to be「どうあるか」がもっと根本です。(終)
■英語は読めるが漢文は読めない
山田方谷全集読解に取り組んで痛切に感じたのは漢文を読めないことです。英語は読めても返り点などない漢籍の原典は、日本人が書いていても読めない。これは勿体無いことですね。『三事忠告』という本を後藤田正晴氏が官僚講習に使ったというのを見たこともあります。英語ばかりに目をやっていては損をすることもあります。複眼的勉強もエリートには必要でありましょう。
*俳句でも川柳でもなく“和歌”というのが凄い。「秋津洲」なんてどこにあるのか知らない日本人も増えてきました。郵政民営化を独りでねじ曲げたようなものですね。
 私闘越え 滅びゆくかよ 秋津州 
 所詮この世は 浮き世成りせば    2012.3.30 亀井静香 
 
 お勧めサイト
 ・杜父魚(かじか)文庫ブログ
  「日本が警戒すべきはノドン・ミサイル  古沢襄」
  http://blog.kajika.net/?eid=1000486
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  http://youtu.be/lahoUxua9fg
 *【民族の第-義は精神である】 安岡正篤
  http://momotarou100.iza.ne.jp/blog/entry/2631423/
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