北朝鮮は韓国に対して特別行動をただちにとると威嚇したが、聯合ニュースによると、北朝鮮は特別行動の対象として、李明博(イ・ミョンバク)大統領、金寛鎮(キム・グァンジン)国防部長官、東亜日報、KBS、MBC、YTNなどの韓国メディアを名指ししたという。
その東亜日報は、北朝鮮の相次ぐミサイル挑発に対抗して、世宗大王艦をはじめとする韓国海軍のイージス駆逐艦の戦力を急いで構築する必要があると主張している。
<長距離ロケット発射や新型長距離ミサイルの公開など、北朝鮮の相次ぐミサイル挑発に対抗して、世宗大王艦をはじめとする韓国海軍のイージス駆逐艦の戦力を急いで構築する必要があるという世論が高まっている。
北朝鮮が13日に長距離ロケットを打ち上げると、西海(ソヘ・黄海)に待機していた世宗大王艦は、発射54秒後にロケットの飛行軌跡を最新鋭のイージスレーダーで捉えた。09年にも北朝鮮の長距離ロケットを発射10秒後に捉えており、今回も卓越した探知能力を証明した。
しかし、世宗大王艦はミサイルを迎撃できない「牙の抜けた虎」という事実を十分に認識する契機になったとも指摘されている。世宗大王艦の主力兵器は、航空機迎撃SM-2ミサイルと対艦ミサイル、対潜水魚雷だけで、弾道弾迎撃ミサイルはない。
世宗大王艦には、128機の垂直ミサイル発射機が装着されている。これは、米国のイージス巡洋艦(122機)よりも多く、それだけ「強い威力」を念頭に置いて製造されたことを意味するが、決定的な弾道弾迎撃能力を備えていない。米国は、イージス艦に弾道ミサイルを迎撃できるSM-3ミサイルとトマホーク巡航ミサイルを搭載し、強力な抑止力を発揮している。
このため、世宗大王艦のSM-6迎撃ミサイル導入を求める声が出ている。SM-6ミサイルは最大射程320~400キロメートル、迎撃高度30キロで、韓国軍が推進する弾道ミサイルの下層防衛に適しているためだ。
軍当局は09年からSM-6ミサイルの導入を推進したが、予算不足などで進展がなかった。しかし最近、米海軍がSM-6ミサイルを実戦配備したことで、韓国もこれを導入する必要があると指摘されている。軍関係者は、「SM-6ミサイルはSM-3よりも価格が安く、下層防衛に限定され、ミサイル防衛(MD)体制構築の論議もかわすことができる」と述べた。
さらに、最近公開された玄武(ヒョンム)3級巡航ミサイルのイージス艦搭載も急務だ。軍関係者は、「世宗大王艦、栗谷李珥(ユルゴク・イ・イ)艦に続き、来年に実戦配備される柳成龍(ユ・ソンリョン)艦のイージス艦3隻がミサイル迎撃と北朝鮮全域のターゲットを打撃できる能力を備えるなら、対北朝鮮抑止力が大きく強化されるだろう」と強調した。(東亜日報)
杜父魚文庫
9568 イージス艦「世宗大王」に弾道弾迎撃ミサイル搭載を 古沢襄

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