9759 野田「解散権」・小沢「党分裂」の頂上決戦   古沢襄

「消費増税法案の採決を見送ることはあり得ない」と野田首相は国会で断言した。およそ百時間の衆院審議のうえで法案の採決に踏み切ると言ったに等しい。参院の審議時間を確保するためには、国会の会期延長が必要になる。
増税反対の小沢氏はおよそ百人の反対派を背にして「党分裂」も辞さない。来週の野田・小沢・輿石三者会談が政局の帰趨を決めることが明らかとなった。
<「増税反対」から一歩も引かない小沢元代表は、「法案の先送り」などよほどのお土産がない限り「党分裂」でけん制の構え。一方の野田総理は、伝家の宝刀「解散権」で党の決定に従うよう求める方針で、会談決裂の場合は自民党と手を組むという思惑も見え隠れしています。
野田総理は、来週にも会談を予定している小沢元代表に対して、早速、「党で決めたことには従うべきだ」とけん制しました。
自民党・茂木政調会長:「この法案の採決で、民主党議員が反対すれば党議違反になると思うが」
 野田総理大臣:「これはもう党議になっていると思う。党の方針なので、政府・与党一体となって成立を期したい」
また、小沢裁判の弁護団の一人である階議員は、行政改革など増税の前に実行するべきことがあると野田総理に詰め寄ったほか、増税に慎重な馬淵議員もデフレの脱却が条件だと注文をつけました。小沢元代表は、100人以上という数の力をバックに法案の白紙撤回を求める考えです。ただ、野田総理の周辺は、会談の際には「条件は提示しない」と譲歩する気はなく、党分裂含みの展開は避けられそうにありません。(テレビ朝日)>
<小沢―野田会談が来週にも行われることになった。党分裂を避けたい輿石幹事長の要請を小沢・元代表が受け入れたわけだが、もちろん会談は決裂だろう。
野田は、すでに自民スリ寄りの“増税談合”で消費税関連法案を成立させる方向に舵を切っている。「小沢との会談を次のステップへ進む“手順”にする」思惑がミエミエだ。
「野田さんにしてみれば『小沢さんの説得に手を尽くした』という痕跡が残ればいいのです。丁寧な手続きを踏んだことを見せて、それでも採決で小沢グループが造反した場合、即、除名する。そのための演出とみられています」(民主党関係者)
そんな薄汚い思惑があるのに、小沢はどうして会談に乗るのか。政治評論家の野上忠興氏は言う。
「消費増税に対する世論の厳しい風向きはまったく変化していません。特別委員会の審議が始まりましたが、身を切る努力もなく、一体改革と言いながら社会保障は後回しという“いい加減さ”がどんどん浮き彫りにされるでしょう。民主党の政党支持率もガタガタで、党内は中間派を中心にスンナリと増税に賛成するような空気ではなくなってきました。
だから、アリバイ工作なのが分かっていても、小沢氏は乗った。『そんなことまでして世論の風向きが変わると思うのならやってごらん』という余裕なのでしょう」
国民はバカじゃない。かえって、野田の小手先戦術がクローズアップされる。小沢はそうみているのだろう。だとしたら、首相が「会いたい」と言うのに拒否する理由はない。
「会って話せば、野田さんの本気度と覚悟が見える。野田さんが頭を下げれば、小沢さんは『協力しますよ』と言うでしょう。『でも今じゃない。成立を急ぐ必要はない。民主党の原点に戻って、まずやるべきことをやる。それが先だ』と付け加えると思います」(小沢グループ議員)
加えて、会談では輿石幹事長の“値踏み”もできる。野田とのサシではなく、輿石も入る3者会談になるところがミソだ。
「輿石幹事長が、野田首相と小沢さんのどっちを向いているのか。マスコミに会談の中身をどう説明するのかで正体が分かる」(別の小沢グループ議員)会談後に野田がどう出るか。思惑通りには絶対にコトは運ばない。(週刊ゲンダイ)>
 
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