6月21日で通常国会が会期切れとなるから、消費税率引き上げ法案を自民党の協力を得て成立させるのは、会期延長が必要となっている。
30日に行われる野田・小沢・輿石三者会談は、ギリギリのタイミングとなったが、この会談で小沢氏の協力を取り付けたい首相に対して、輿石幹事長は複数回会談することも視野に入れているという。
三者会談の結論が出ないまま、ズルズルと小沢氏との調停工作が続くと、小沢氏と決別して消費増税法案の審議促進を求める自民党との関係が危うくなる。
「乾坤一擲、一期一会」を唱えた野田首相にとって、30日の会談は正念場を迎えることになる。
<野田総理大臣は、30日、民主党の小沢元代表と会談し、できれば1回で消費税率引き上げ法案への協力を取りつけたいとしていますが、輿石幹事長は、複数回会談することも視野に入れ、党内の融和に向けた努力を続けるべきだという考えを示しており、野田総理大臣がどのように対応していくかが焦点となります。
野田総理大臣は、消費税率引き上げ法案の取り扱いを巡って、30日、民主党の小沢元代表と、輿石幹事長を交えて会談することにしています。
これについて、野田総理大臣は、28日、内閣記者会のインタビューで「乾坤一擲(けんこんいってき)だ。一期一会のつもりで説明したい」と述べ、できれば1回かぎりの会談で、小沢氏の協力を取りつけたいという考えを示しました。
これに対し、党内からは「国会の会期末が来月21日に迫るなかで、法案の成立に向けた意気込みを示したものだ」と評価する声が出る一方で、小沢氏に近い議員からは「会談で、小沢氏が法案への協力姿勢を示すことはない」と指摘する声も出ていて、30日の会談で妥協点を見いだすことは難しいという見方が大勢です。
また、小沢氏に近い議員からは、野田総理大臣が自民党の谷垣総裁との会談に意欲を示していることに「党内融和より、野党との協力を優先しようとしているのではないか」などと警戒する声も出ています。
こうしたなか、輿石幹事長は、記者会見で「2人の話し合いについて、タイムリミットがどこにあるということはない」と述べるなど、複数回会談することも視野に入れ、あくまでも党内の融和に向けた努力を続けるべきだという考えを示しており、野田総理大臣が輿石氏の意向も踏まえてどのように対応していくかが焦点となります。(NHK)>
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