9881 フリーブックス(無料)の罠 阿比留瑠比

2週間ほど前だったか、東京駅で立ち寄った書店のレジで、「FREE200P」と書かれた漫画本を見つけ、「これ、持っていっていいんですか?」と尋ねたのが失敗(いや成功?)でした。店員さんは当然、「どうぞお持ちください」と……
ストーリーも何も知らずに暇つぶしのつもりで手に取ったのですが、これが出版社のたくらみにまんまと乗せられ、はまってしまいました。何せ、舞台が中国・春秋戦国時代、主人公の一人はのちの始皇帝である秦王・政(私が好きな韓非子を愛読していたという人物でもあります)なのです。いやはや、友情あり、政治あり、活劇ありで、何より登場人物がみんな猛々しい、なんともスケールの大きな作品でした。
で、ふと気づくと我が家には
……現在出ている全26巻がそろい、私だけでなく、配偶者も小四の娘も大はまり。楽しんで十分、元はとったものの、予定外の散財となりました(近所のブックオフにはほとんど置いてないし)。
物語の冒頭部分を中心に200Pものフリーブックスをただで配布したのは、出版社と作者の強い自信の表れだったようです。ここまで読んだら続きを読まないではすまないだろうという……。はい、見事にその計略にはまり、その通りに行動しました。これが作品で描かれている戦国時代の戦場だったら、私は敵側軍師に一挙手一投足、心理の裏まで見透かされそうです。
ここは素直に負けを認め、お薦めしておきます。早く続きが出ないかな。
杜父魚文庫

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