9939 中国のミサイル増強が隠された 古森義久

オバマ政権の中国軍事力報告ですが、ではどのへんが隠されたのか。具体的なその部分についての報告をします。
<<「中国の軍事力報告」の欠陥、アメリカは脅しに屈したのか?>>
<中国の軍事力を明らかに「過少評価」>
さて、これらの批判を総合すると、オバマ政権の中国軍事力報告の欠陥として、以下のような諸点が挙げられることとなる。
・中国軍の軍事能力の向上と戦略的意図の拡大という基本的な潮流を明確に描いていない。
・南シナ海や東シナ海での軍事力を背景とする中国の領土拡張の海洋戦略に、ほとんど触れていない。
・中国の宇宙軍事利用を報告していない。特に、米国への脅威となる衛星攻撃兵器の開発に触れていない。
・米国に向けられたサイバー攻撃に中国の人民解放軍が直接関わっていることは明白なのに、その指摘がない。
・中国の弾道ミサイルの基数は昨年より明らかに増したのに、変化がないように書き、特に威力の大きい移動可能な多弾頭ミサイルの開発に触れていない。
・中国が新配備した空母の非軍事目的のみを強調して、南シナ海などでの兵力遠隔地投入の軍事的効用を軽視している。
フィッシャー氏は総括として「米国議会が、この報告を基に中国の軍事の能力や意図を測定して対応を決めるとなると、明らかな過少評価となり、国防予算の過剰な削減を導きかねない」と警告した。
オバマ政権のこうした対中宥和姿勢についてフォーブス議員は、「中国がこの報告の内容を気にして、いつも抑制した表現や描写を求めてきた。中国 は、米国がそれに応じない場合、米中関係の他の部分に悪影響を与えると半ば脅しをかけている。オバマ政権はその脅しに屈したと言える」と語った。
<中国に関する発言を控えるオバマ政権内部の秘密の指針>
米中関係は確かに軍事だけではない。経済や金融などで両国が密接に絡み合っていることは周知の事実である。安全保障にしても、対テロ闘争などでは米国は中国の協力を必要とする。(つづく)
杜父魚文庫

コメント

タイトルとURLをコピーしました