政府・党執行部の説得にもかかわらず民主党の造反は70人規模に達した。造反の動きは小沢グループから鳩山グループに広がりをみせた。造反によって野田首相の退陣表明を引き出そうとしている。
<消費税増税を柱とする社会保障・税一体改革関連法案の衆院採決で反対する意向の民主党議員が50人に迫ることが23日、わかった。野田佳彦首相周辺も同日、「50人近くが反対し、さらに20人程度が棄権、欠席を含めて造反する可能性がある」と分析し、態度が不明な20人程度の議員を対象に電話による説得工作を続けた。造反者には除籍を含む厳しい処分を下す方針だ。
採決で反対する小沢一郎元代表の勢力は、採決後の新党結成を視野に45人分の離党届を取りまとめている。鳩山由紀夫元首相に近い松野頼久、初鹿明博両衆院議員も23日までに鳩山氏に反対する方針を伝えた。
首相は23日、訪問先の沖縄県糸満市内で記者団に対し「まだ採決まで(日時が)ある。すべてが一致結束して行動してもらえるように最後まで全力を尽くしていきたい」と述べた。
民主党の藤井裕久税制調査会長はBS日テレの番組で「党の方針に反すると言うことは党員として適当ではない、と野田さんが明確におっしゃっている」と語り、小沢氏らを牽(けん)制(せい)した。
これに対し、小沢氏に近い東祥三衆院議員はTBSテレビの番組で、法案採決後の「小沢新党」結成の可能性について「国民と約束したことを今の民主党では果たせなくなる。(採決が予定されている)26日以降はいろいろと動き出す」と述べ、含みを持たせた。(産経)>
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9957 民主の「造反」70人規模に 鳩山系に拡大 古沢襄

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