10086 対北朝鮮の米イージス艦配備状況   古沢襄

産経新聞の独自ダネと思うが、太平洋海域に展開されている米イージス艦の対北朝鮮の配備状況が分かる。80隻を所有しているといわれる米イージス鑑の主要任務は、空母機動部隊の護衛任務にあるが、今回明らかになった米イージス艦の配置は黄海=1隻▽日本海=2隻▽鹿児島県沖=1隻▽太平洋=1隻▽フィリピン沖=2隻の計7隻。
この配置で北朝鮮が配備している長距離弾道ミサイルが発射されれば、一斉に追尾する。一方、海上自衛隊のイージス艦は六隻。満載排水量 9,500トン級のこんごう型イージス四隻と満載排水量 10,000トン級のあたご型イージス艦二隻。アジアでは最強の布陣をとっている。
<北朝鮮が4月に長距離弾道ミサイルを発射した際の米軍の迎撃態勢と日米の情報共有の全容が13日、分かった。米海軍は7隻のイージス艦を展開させ、大半が海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を搭載。うち1隻を北朝鮮に最も近い黄海に配置したのは日本側の要請だった。米政府は発射前の協議で日本側に「ミサイルを迎撃するのは米国の防衛目的に限る」との対処方針も通告してきていた。
米イージス艦の配置は黄海=1隻▽日本海=2隻▽鹿児島県沖=1隻▽太平洋=1隻▽フィリピン沖=2隻-の計7隻。海上自衛隊はイージス艦を沖縄周辺に2隻、日本海に1隻展開させた。
海自のイージス艦はミサイル本体やブースター(推進エンジン)が日本領土・領海に落下する場合の迎撃を優先させ、北朝鮮から離れた海域に配置した。これにより、水平線を超えてこないとミサイルを探知できない弱点を抱えた。
このため日米共同作戦の中枢となっている「自衛艦隊司令部」(神奈川県横須賀市)は事前の協議で、米海軍に黄海への米イージス艦の配置を要請。米側はこれを受け入れ、横須賀基地を母港とするイージス艦「カーチス・ウィルバー」を黄海に前方展開させた。
北朝鮮がミサイルを発射した際、発射の熱源を捉えた米軍の早期警戒衛星情報(SEW)に加え、カーチス・ウィルバーが探知したとみられる航跡情報はデータリンクで海自側に提供された。
黄海以外に配置された米イージス艦の任務は、日本海と太平洋の3隻がミサイルが米本土に、鹿児島沖の1隻はグアムに向かう際の迎撃に備えていた。フィリピン沖はミサイルの予測飛行ルートにあり、ブースターの2段目などが落下する恐れがあった。(産経)>
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