10095 朝鮮人民軍のトップ・李英鎬の解任  古沢襄

(ソウル時事)朝鮮中央通信は16日、北朝鮮の労働党中央委員会政治局会議が15日行われ、李英鎬軍総参謀長を政治局常務委員、政治局員、党中央軍事委員会副委員長など全ての職務から病気のため解任することを決定したと伝えた・・・このままでは、見過ごしてしまう短信だが、北朝鮮軍に関心がある者なら”何で?”と疑問を抱くであろう。
李英鎬(リ・ヨンホ)総参謀長は、朝鮮人民軍のトップにあるだけでなく、二〇一〇年の延坪島を砲撃事件の黒幕と目された軍強硬派の一人。
韓国の国防研究院安全保障戦略研究センター・白承周(ペク・スンジュ)センター長は、「かつて朝鮮人民軍幹部だった複数の脱北者たちは、李英鎬氏について異口同音に“各種の砲に詳しく、砲撃に関しては天才的な能力を持つ指揮官”と評している」
「かつて李英鎬氏と共に勤務した元朝鮮人民軍将校の脱北者によると、李英鎬氏の執務室には非常に多くの書籍があり、それらはどれも砲兵や砲撃に関するものばかりで、まさに砲兵学図書館ともいえる執務室だとのことだ」と述べている。
71歳なった筈の李英鎬氏が、軍総参謀長はじめ政治局常務委員、政治局員、党中央軍事委員会副委員長など全ての職務から解任されたのを、病気のための一言で片付けられているのは、可笑しいと思うのは私だけであろうか。
杜父魚文庫

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