10097 北朝鮮軍内部の権力闘争の可能性  古沢襄

李英鎬解任はソウル駐在の各紙特派員も相次いで打電してきた。韓国メデイアも最近は崔竜海(チェ・リョンヘ)軍総政治局長が軍内で勢いを増していることを理由に、軍内部の権力闘争の可能性も排除はできないとする専門家の分析を紹介している。
解任劇の詳細な経緯は、依然として不明のままである。李英鎬朝鮮人民軍総参謀長の公式活動が約1週間前にも報じられていただけに、様々な臆測情報が乱れ飛んでいる。崔竜海軍総政治局長は軍の規律保持の責任者であることから、やはり軍内の権力闘争とみるのが妥当かもしれない。
<【ソウル西脇真一】北朝鮮の朝鮮中央通信は16日、15日に開催された労働党中央委員会政治局会議で、李英鎬(リ・ヨンホ)朝鮮人民軍総参謀長を政治局常務委員などすべての職務から解任することに決まったと報じた。病気のためとしているが、病名や状態などは伝えていない。
李氏は、軍における金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の後見役とみられていた。正恩氏が公の場に登場した10年9月の党代表者会を機に急浮上し、昨年12月の金正日(キム・ジョンイル)総書記の告別式でも、正恩氏らとともに霊きゅう車に付き従った。
ただ、最近は崔竜海(チェ・リョンヘ)軍総政治局長が軍内で勢いを増しているとの見方があり、韓国メディアは権力闘争の可能性も排除はできないとする専門家の分析を紹介している。(毎日)>
<【ソウル時事】朝鮮中央通信は16日、北朝鮮の労働党中央委員会政治局会議が15日行われ、李英鎬軍総参謀長を政治局常務委員、政治局員、党中央軍事委員会副委員長など全ての職務から病気のため解任することを決定したと伝えた。病気の内容や現在の状態は不明。
李氏は2010年9月に政治局常務委員と軍事委副委員長に抜てきされ、金正日総書記から金正恩第1書記への後継作業でも中心的な役割を果たした。昨年12月の金総書記の告別式では、霊きゅう車を正恩氏と共に先頭で護衛して歩き、一時は軍ナンバー2とみられていた。
しかし、その後の行事などで、崔竜海軍総政治局長が李氏よりも先に紹介されるようになり、軍ナンバー2の座を崔氏に受け渡したとの見方が強かった。今回の解任が権力闘争と関連している可能性もある。(時事)
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