ロンドン・オリンピック報道一色で国民の目には触れないが、今国会で野田内閣を窮地に追い込み解散を勝ち取ろうと躍起になっている谷垣自民党は、二十六日朝、大島副総裁、石原幹事長、脇参院国対委員長が急遽会談して、消費税増税法案の参議院採決の前提となる中央公聴会の31日の開催に応じなければ、「全面審議拒否や、三党合意の破棄もあり得る」との認識で一致したという。
民主党は「受け入れられない」として拒否し、新党「国民の生活が第一」や、オブザーバーとして理事会に出席したみんなの党、共産党、社民党も「時期尚早」として公聴会の31日開催には揃って難色を示した。まあ、言うなら焦った自民党の一人芝居。報告を受けた谷垣総裁は「それで結構だ。民主党は三党合意をなめきっている」・・・。
そこで民主党の池口修次参院国対委員長が26日、自民党の脇雅史参院国対委員長に電話をして、中央公聴会を8月6、7両日に開催する日程案を提示した。来週から全面審議拒否も辞さず、野田首相への問責決議案提出や、三党合意破棄もあり得ると息巻いていた自民党は、あっさり合意したというから、お粗末を絵に描いたようなお話。
こんな猿芝居を繰り返していたら、自民党の支持率も急降下するのではないか。選挙で民主党に勝ち、第一党になる観測も崩れる。脅せば野田執行部は自民党にすり寄ってくるという見方は甘すぎる。
杜父魚文庫
10147 焦った自民党の一人芝居 古沢襄

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