10168 ねじれ解消へ「同日選を」 成田内閣参与  古沢襄

「ねじれ」状況を解消するには、衆参同日選挙の実施が望ましい・・・まさに、その通りだが、同日選挙に反対する公明党が納得するだろうか。創価学会票に頼る公明党は衆院選挙、参院選挙、地方選挙が重なる同日選挙は避けたい。
早期解散・総選挙を唱える自民党は、党内には森元首相が衆参同日選挙を言ったが、谷垣総裁、大島副総裁、石原幹事長は今国会での解散戦略を捨てていない。岡田副総理が自民党に来年一月選挙を打診したが、断れている。
細川首相の秘書官だった成田憲彦内閣官房参与は野田首相と細川氏を繋ぐパイプ役といわれている。その人が日本記者クラブの講演で衆参同日選挙の実施が望ましいと考え方を明らかにした。
谷垣自民党にしてみれば、年内十一月選挙、来年一月選挙と変化球を投げ込まれて、結局は来年夏の衆参同日選挙となれば、好いように引き延ばし作戦に引っ掛かったということになりかねい。単なる学者先生の講演だと鷹揚に見過ごすわけにはいかないだろう。
<成田憲彦内閣官房参与は30日、日本記者クラブで講演し、衆参両院で多数派が異なる「ねじれ」状況を解消するには、衆参同日選挙の実施が望ましいとの考えを示した。
成田氏は「一番抜本的なのは(衆院の権限をより強める)憲法改正だ」とした上で、憲法改正が伴わない方法として「同日選をするのが一つの解決策」と主張。「参院選は米国の中間選挙と同じく、政権に対する評価が中間的に下される。与党が負ける現実的な効果を生み、ねじれが起きやすくなっている」と語った。 
また、「参院をうんと多党化させた方がいい。政策ごとの多数派が形成しやすくなる」として、参院を比例代表重視の選挙制度に改めるよう求めた。(時事)>

成田憲彦(なりた・のりひこ、1946年6月24日 – )=日本の政治学者。駿河台大学教授。前駿河台大学学長(第5代)。専門は、比較政治学・日本政治論。北海道札幌市生まれ。
細川護煕首相の秘書官として、衆議院小選挙区比例代表並立制導入にかかわった。しかし、2011年9月16日の朝日新聞の単独インタビューでは、成田内閣官房参与は「穏健な多党制がいい」と主張し、衆議院の選挙制度について「小選挙区比例代表連用制や併用制も一つの選択肢。比例的要素の強いものが望ましい」と提案した。
選挙制度改革では、公明党も比例代表を重視する立場から連用制を検討しており、成田は「公明党に対する一つの対応策、エレメント(要素)にはなり得る」と指摘した。
民主党代表選挙を控えた2011年8月、野田佳彦に近い細川護熙の意向を受け、野田佳彦と小沢一郎元民主党代表の連絡役を務めた。
ニュース番組、選挙速報番組、新聞紙上等で、解説者・有識者としての出演・執筆・寄稿等が多くある。 大学のゼミでは、新聞を用いて政治に限らず時事ネタを扱う演習を行っている。
杜父魚文庫

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