小麦、トウモロコシ全滅、中央政府へ救援を要求。異常気象による豪雨禍のあと遼寧省全土に「玉米粘虫」という害虫が大量に発生し、一部農家に甚大は被害が出始めている。農薬散布が追いつかず、また農薬被害による農民の死亡がおきたと『瀋陽晩報』(8月11日)が伝えている。
「玉米粘虫」は第三世代といわれ、農薬に強い抵抗力があるという。
農薬(ブランド名は「故故畏」、英語名「EKUI」)による農民の死亡なのか、因果関係は曖昧で、農民が配布している写真は2011年の被害状況、また農民が要求している横断幕には「官匪横行虫密肆虐」と繁体字が使われており、実際の被害状況を現場に確認できては居ない。
しかし洪水災禍から三日後に虫害が発生し、およそ一夜にして何十ヘクタールもの農作物が全滅した。「このまま放置すれば被害は全土に達するほど害虫の発生は急速であり、中央政府の救援が必要」と呼びかけられた。
被災地は大連、瀋陽など日本人居住者が多い場所ではないため、邦人間の情報交換網にも、まだこの話題はない。
農民のなかには「満州時代にこんな事態はなかったし、毛沢東時代には中央政府が飛行機を飛ばして農薬を空中散布した」などと話す古老もいるという(博聞新聞網、8月13日)。
月末から瀋陽市内で発生している商店街の一斉シャッター通り示威運動は、『省長の解任』を要求し始めており、この都会での悪政批判と農村との連動が背後にあるか、どうか、日本の新聞も現地に特派員を飛ばしたらどうか?
杜父魚文庫
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