最大規模の成都では、ひまな若者がおもしろがって集まっただけだった。「反日デモ」の虚像、ニュース映像の巨像に錯覚してはいけない。
成都反日デモ異聞。というより8月19日に四川省成都の反日デモは最大級と言われたが、本当の「反日」なのか。
カメラを潜入させた多くの華字紙の記録は、穏やかな市内。デモ集結場所には大量のバス(動員されている)、そして予め用意された地点に武装警察の表情を生き生きと伝えている。
デモ隊より野次馬のカメラが多い。これが本当に反日を訴えている影像だろうかと訝しいほどである。
ネットの書き込みをみると、反日デモ支持とか、反対とかの議論より、異聞が夥しい。曰く「毛沢東は戦前、日本軍の特務と協力した」、「毛沢東は日本が侵略してくれたおかげで、共産党が政権を取れたと感謝していた」。
「10月1日が国慶節なんて冗談だろう。一度だって、中国の軍隊は日本に勝っていないじゃないか」。「尖閣諸島は中国のもの、ほんで蒼井空は誰ももの?」「日本商品ボイコットだって? 粗悪な中国製品を使うのか?」等々。
やっぱり中国人にとって「反日はエンターティンメント」のようである。
杜父魚文庫
10385 「反日デモ」の虚像 宮崎正弘
![](https://azaban.com/wp4/wp-content/themes/cocoon-master/screenshot.jpg)
コメント