九月になった。一日には杜父魚ブログのユーザー数が二万五〇〇〇の大台を超えることになろう。八月十九日に二万の大台を超えてから、約十三日間で六〇〇〇人の読者が増えることになる。
この記念すべき日に加瀬英明氏の「イスラム圏の次は中国? 防衛体制の強化が急務」と「アメリカの目指すニュー・ミドル・イースト」の優れた論評をお送りする。
いずれも大きく変わろうとしている世界を見据えて、先見性に富んだ明快な論旨を展開されている。
チマチマした国内政治に振り回されることはない。行きがかり上、野田がどうだ、谷垣がこうだとレベルの低い記事を書いてはいるが、長い目でみれば日本政治に変化があるとすれば来年夏の参院選挙後であろう。
仮に年内選挙で、自民党が第一党になっても、参院では少数与党の壁に阻まれて、野田政権と同じ苦しみを味わう。攻守ところを変えた民主党は、ここぞとばかり自民党政権を揺さぶるに違いない。参院選挙で有利な戦いをするためだ。
衆院で多数を占めても、参院で少数党という”ねじれ”の仕組みが、日本政治の停滞を招いているのは明らかだ。小選挙区制を選んだ弊害がいま表面化している。
その矛盾を解消するために、第一党と第二党が”大連立”を組むのでは、何のための小選挙区制だったのだろうか。大政翼賛会的な政治は、日本政治をますます劣化させる。すでに各党が協議してきた中選挙区制が成案を得ようとしている。
一日も早く中選挙区制を取り入れ、来年夏には衆参ダブル選挙を行って、民意を反映した日本政治の仕組みを作るのが先決ではないか。それをせずに、選挙目当てのチマチマした政争に明け暮れるようでは、大きく変わろうとしている世界の流れから取り残される。
杜父魚文庫
10404 小選挙区制を選んだ弊害がいま表面化 古沢襄

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