10446 民主党代表選に向けた「1期生の想い」という文書 阿比留瑠比

本日は、21日投開票の民主党代表選について、民主党の新人議員たちがどんな気分でいるかの一端が分かる文章を紹介したいと思います。なんかとっても民主党らしいなあと考えたもので何かの参考にしてください。
「同期1期生の皆さんへ 代表戦に向けての想い」と題された賛同者を募る呼びかけで、網屋信介衆院議員(比例九州)の手になるものです。これを読んで、なるほどそうだろうなと感じる人も、今さら甘えるな、無責任だ、勝手にしろと怒りを覚える人もいるでしょうが、まあ、1年生議員の立場と意識なんてだいたいはこんなものでしょう。
《今回の代表戦に皆さんは何を期待しますか。野田首相は「ぶれない政治、決める政治」を追求し続けた名宰相として高く評価しています。しかし、このまま衆院選に突入したら、我々1期生の何人が勝ち残れるでしょう。当初140人以上いた同志のうち(離党によって減少しましたが)、おそらく次の選挙後に国会に戻って来れるのは、よほどのことがない限り、かなり少数となることは必至です。
では、民主党が凋落して行ったこの3年間、私たち1期生は地元活動を疎かにしてきましたか?答えは、ほとんどの人が否でしょう。多くの仲間は地元に帰ると、「お前は何をしているんだ」と言われた事はほとんどなく、「あんたは応援するけど、今の民主党はねえ?」とか「いつまで民主党にいるんだ」とか、自分自身に対する批判でなく、党や政府に対する批判ばかりです。
もし、このまま選挙になって落選しようものなら、自分たちのこの3年間、いや、選挙活動も含めたそれ以上の期間の自分たちの費やした時間は、「党」とか「政府」とか自分がほとんど関われなかった組織や、それを動かして来た人たちによってかき消されていくような気がしてなりません。
「仲間割れを見せつけられるのはもう懲り懲りだ」
「県外、国外など大見栄(ママ)を切っただけで何も変わらないじゃないか」
「結局、自民党と同じ官僚主導政治じゃないか」
などなど、自分ではどうしようもない批判にさらされ続けた自分たちの役割は何だったのでしょう。
組織もない、地盤もないところから、少しずつ民主党の種を植え、育てて来たのに、実になる前に枯れてしまうかもしれないというこの思いをどこにぶつければいいのだろうというのが私の正直な気持ちです。
もう、後がありません。今こそ誰に気兼ねすることなく、自分の思いを代弁してくれる人を代表戦で選びませんか。
このまま、心にわだかまりを持ったまま総選挙に突入し、散ってしまっていいのですか。私たちは、そのために結集して、忌憚なく思いをぶつけあってこの局面を自ら打破していきませんか。
私は現在取沙汰されている候補がこの思いを代弁してくれるならそれでもいいと思っています。そうでなければ、私たちの気持ちを代弁する仲間を是非とも代表戦に擁立したいと思っています。是非皆さんの賛同をお願いします。》
……そして、賛同者として山崎摩耶衆院議員(比例北海道)と道休誠一郎衆院議員(比例九州)の名前が、FAX返信先として森本和義(愛知15区)の名前が記されていて、最後に「賛同して頂いた方々で集会をやりたいと思います」とありました。なんかうらぶれた、たそがれた雰囲気が漂います。
この人たちが誰を想定しているのか分かりませんが、民主党代表選をめぐっては今、かつて女性タレントと浮き名を流した若い候補の名前が上がっていますね。まあ、もう民主党代表が誰になろうとほとんど関心はないのですが、衆院解散・総選挙の先送りだけは勘弁してほしいところです。この3年間、まるで異民族に支配されたかのような言葉の通じなさ、違和感と圧迫感に苦しんできたので、早く解放されたいのです。
杜父魚文庫

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