10513 どんぐりの識別基準 西村眞悟

この重大時局に、民主と自民が、内向きの代表選挙をしている。中学校の学級委員長を決めているのではない。従って、各候補者に、抽象的なことをうまくしゃべることを競わせてはならない。即ち、「イエース、ウィーキャン」とか「チェンジ」とか「生活第一」とか。
識別基準は次の通り。
1、尖閣諸島および沖縄を如何にして守るのか。
2、北朝鮮が拉致した国民を如何にして救出するのか。
3、村山富一談話、河野談話そして日韓併合百年菅談話を捨てるのか捨てないのか。
4、国家の百年先を決定する教育を如何に立て直すのか。
5、如何にしてデフレから脱却するのか。
少なくとも、これら五点について、何を言っているかが識別の基準である。民主党の代表候補たちは、これら五点について、具体的に何も言っていない。従って、これらは全員穀潰しで、有害無益だ。
自民党の候補者たちは、(3)に関して、安倍晋三さんが、河野談話を廃棄すべきといっているようだが、肝心の村山富一談話とそこから派生する日韓併合百年菅談話について廃棄するのか守るのか、コメントしているのかいないのか確認できていない。
現職総理の時、靖国神社に参拝せず、村山談話を守ったので、このたびもダメか。
自民党の他の人たちは、民主党の候補者と同じだと思われる。石原さんに至っては、河野談話はよくできた談話だと言ったらしい。
要するに、安倍晋三さん以外は、民主も自民もみな同じだ。あほらし。
 
なぜ、これほど周辺諸国から傍若無人で露骨な侵害を受け、さらに、彼らがでっち上げた歴史的汚名を世界に喧伝されて民族的な辱めを受けているのに、民主と自民の候補者達はひたすら戦後の貝の中に閉じこもったままなのか。
その理由は、彼らに、国家と民族の危機における責任感、使命感が欠落しているからである。つまり、彼らは、自分の生活が第一だから代表選挙に出ているのだ。
そこで、現下の課題である五点全てについて結論を書いておく。まず、一点から四点まで、
戦後憲法体制では対処できず国を滅ぼす。従って、この戦後憲法が有効ならばともかく、無効なのであるから、速やかに廃棄宣言をして「真の立憲主義」に戻るべきである。
無効な憲法を守ることは立憲主義ではない。有効な憲法に基づくことこそが立憲主義なのだ。即ち、我が国の「真の立憲主義」とは無効な戦後憲法ではなく有効な大日本帝国憲法に基づくことであり、これによって、正々堂々と軍隊である自衛隊を以て、自衛権の行使として尖閣を守り竹島を奪還するのである。
同様に、自衛権の行使として、北朝鮮に拉致された国民を救出するのである。これに反し、今の与野党の代表候補のように、戦後憲法に基づいておれば、尖閣も沖縄も、はたまた首都東京も全日本も守れない。
戦後憲法は、「交戦権」を認めていないからである(九条)。このように、戦後憲法を無効・破棄と決断できるかできないかは、具体的な国土と国民の防衛と救出つまり国家の存亡に直結している課題なのだ。
同時に、戦後憲法の破棄は、この憲法が前提としている、「戦前の日本=軍国主義・帝国主義=悪」、という歴史観の廃棄であるから、国家と民族の名誉の回復に他ならず、これこそ、教育の立て直しと国民意識の健全な活性化の基礎である。
つまり、戦後憲法体制内の政治家は、現在の状況下では、必然的に有害な亡国を加速させる存在に成り果てている。そして、この戦後という金魚鉢のなかの金魚が民主と自民の代表候補達だということになる。
最後に、デフレからの脱却の課題。これは巨大な財政出動による総需要喚起の決断である。その財源は、政府の持つ巨大な貨幣発行特権の発動により調達する。
以上のとおり、現在の与野党の党代表選挙は、日々、我が国がいかに脆弱な状況にあるかを世界に発信し続けることになる。
虎視眈々と狙う中国や朝鮮やロシアから見れば、代表選挙の日々、日本は食べ頃との判断を重ねることになる。従って、この秋から初冬が一番危ない。
次に、止めとして、与党の民主党党首選の、国家と国民への最大の欺瞞、最大の裏切り、最大の反日性を指摘しておく。
それは、民主党の代表選挙の選挙権は外国人にも与えれれているということだ。つまり、野田は総理大臣であるが、彼は日本国民だけではなく外国人にも選ばれた総理大臣なのだ。民主党が与党であれば、外国人は、地方自治体の議員や市長や知事を選ぶことはできないが、内閣総理大臣は選ぶことができる。
従って、民主党が与党である限り、我が国は周辺諸外国に毅然とした態度を以て国益を守る総理大臣を持つことができない。制度的に、我が国の総理大臣が外国の最大の「工作員」となるからである。
このような亡国的欺瞞はあろうか。この欺瞞をもたらしている民主党という政党は、我が国憲政史上初めての売国亡国政党だと断言できる。
 
よって、我が国再興のきっかけは、このたびの党代表選挙ではなく、この選挙が呼び込む深刻な国家の危機に国民が気付くか否かなのだ。
そして、その危機感に基づいて、政界が再編され、真正保守による祖国救国民族統一戦線内閣が樹立されるか否か、これが我が国の命運を決定する。
昨日、たちあがれ日本の平沼赳夫代表に、保守の祖国救国民族統一戦線の結成を申し上げた次第だ。
杜父魚文庫

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