10568 自民総裁選の焦点は安倍、石原氏の2位争い  古沢襄

明後日の二十六日、投開票を迎える自民党の総裁選挙は二位争いが焦点となった。党員票で人気が先行する石破茂前政調会長の一位が動かないとみられ、しかし、石破氏は1回目の投票では過半数には届かないことから、上位2候補による決選投票に持ち込まれる公算が大きい。
決選投票は国会議員票199票で行われる。言い換えれば、国会議員票で一位になるのは、石破、安倍、石原氏の誰か?ということになる。さらに言うなら、二位につけるのは安倍、石原氏のどちらか?によって、総裁選の構図ががらりと変わる。
具体的には総裁選の構図は、「石破氏-安倍氏」か「石破氏-石原氏」の決選投票になるだろう。そこに二位につけた安倍、石原氏が、逆転、一位になる公算が生まれている。
<自民党総裁選は26日の投開票に向けて終盤を迎え、石破茂前政調会長(55)が全体の6割を占める党員票で他の4候補を引き離し、1回目の投票で1位を確保する見通しであることが時事通信の各陣営や党所属国会議員への取材で23日、分かった。安倍晋三元首相(58)と石原伸晃幹事長(55)が激しい2位争いを続けている。ただ、石破氏は1回目で過半数には届かず、上位2候補による決選投票に持ち込まれる公算が大きい。
総裁選は、国会議員票199と党員票300の計499票で争われる。石破氏の党員票獲得見通しについて、党員への支持を呼び掛けてきた各陣営幹部は「最低でも4割(120票)は取る」との見方で共通している。国会議員票は無派閥中心で、序盤と変わらず30台前半にとどまっている。
これに対し、序盤に議員票で先行していた安倍氏は、所属する町村派の一部のほか、麻生、高村両派中堅らの支持を得ているが大きくは伸びておらず、40台半ば。石原氏は出身派閥の山崎派や額賀派の多くに加え、自主投票で臨む伊吹派や無派閥のベテランの間で支持を広げ、安倍氏とほぼ肩を並べた。党員票でも両陣営は「互いに競り合っている」とみているが、石破氏には水をあけられており、石破氏の1位は動かないとみられる。
このため、決選投票は「石破氏-安倍氏」か「石破氏-石原氏」の構図となる見通しだ。決選投票は国会議員だけで争われ、2位につけた候補が逆転を狙い「2位-3位」連合を模索する動きが出てきそうだ。 
石破氏の陣営は、派閥主導の党運営を批判してきたことから決選投票での議員票争奪は不利とみており、「党員票の半分は押さえて『地方の声は無視できない』という流れに持っていきたい」として、地方票での大幅リードを目指している。
入院中の町村信孝元官房長官(67)は町村派を中心に30票程度、林芳正政調会長代理(51)は所属派閥の古賀派中心に20票余りと、共に支持は広がっていない。(時事)
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