軍事境界線(MDL)を北朝鮮軍の兵士が易々と越えて亡命してきた事件は、「韓国軍のずさんな前線防御態勢」と韓国メデイアの批判を浴びているが、懸念されるのは北朝鮮の工作員がすでに韓国内にかなりの数が潜入していることである。
北朝鮮は軍事境界線を越えて南進するリスクよりも、折りをみて韓国の国内で破壊活動を頻発する戦略をとるだろう。実効支配している竹島よりも、国内の治安対策の方が緊急にして重要である。
聯合ニュースによれば、国防部は北朝鮮の主張をそのまま繰り返す韓国内部の「従北勢力」について、国軍の敵と規定した指導書を全軍に通達した。気がつくのが遅すぎはしないか。
<【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の主張をそのまま繰り返す韓国内部の「従北勢力」について、国防部は正式に国軍の敵と規定した指導書を全軍に通達したことが10日、分かった。国防部が従北勢力についての指導書をつくったのは初めて。
国会国防委員会所属議員に提出された指導書によると、国防部は従北勢力を「韓国の安保を脅かす北朝鮮の対韓戦略に盲従する利敵勢力で、国軍の明白な敵」と規定した。
従北勢力を敵と規定した理由については、▼活動目標を北朝鮮の主張する朝鮮半島の「赤化」に置いている▼在韓米軍の撤退や国家保安法の廃止などを通じ、北朝鮮の主張する「連邦制統一」に追従している▼北朝鮮に渡り直接指導を受けたり、北朝鮮からのスパイによる韓国破壊活動などに加担している――ことなどを挙げた。
李明博(イ・ミョンバク)大統領は5月に初めて「従北勢力」という表現を使い、親北朝鮮勢力を批判したのに続き、6月に行われた顕忠日の記念式典でも「自由民主主義を否定するいかなる勢力も、韓国国民は決して容認しない」と強調した。(聯合)>
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