10747 アジア諸国は防衛予算は二倍に   宮崎正弘

CSISのアジアの軍拡報告書は中国の脅威に晒されて・・・。日本、インド、韓国、台湾が防衛予算を二倍にしたとレポート。
2012年10月15日にCSIS(国際安全保障研究センター、本部ワシントン)が発表した報告書は「中国の軍拡に対応するためアジア諸国は防衛予算を拡充し、過去数年間に二倍になっている」とした(ワシントンタイムズ、10月15日付け)。
ちなみに米国の2011年度の国防費は6700億ドル。オバマ政権は、アフガニスタンからの撤退が完了すれば、この予算は劇的に削減されるとしている。
対して中国は899億ドル、日本は582億ドル、インドが370億ドル。合計して(中国を含む)、アジア諸国の国防予算は2240億ドルに達した、とした。
CSISは米国の超党派のシンクタンクで著名な学者が揃う。政権への提言、発言力には定評があり、日本人スタッフもいる。
本部がワシントンKストリートにあるところから「ウォールストリート」vs「Kストリート」と比喩されるシンクタンク群のなかでもトップクラス。
しかしCSISの中国国防費はあまりにも過小評価で、実際の中国のそれは2000億ドル以上、宇宙開発やミサイルのR&Dが他の予算に転化されて国防部の予算に参入されていないからである。
もっとも中国では国防費より国家安全部、公安部系列の治安対策費用のほうが多い。対外防備より国内の反乱に備える費用が多いことに留意しておく必要があるだろう。
杜父魚文庫

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