米国投資移民の永住権プログラムを利用して、50万ドルの投資で永住権を獲得した中国人はいったい何人になるのか。EB-5投資永住権プログラムは2012年までの予定だった。オバマ政権はこれを三年延長し、2015年9月まで有効とした。
EB-5投資永住権プログラムとは、50万ドル以上を、失業率150%地区に投資し、二年以内に十名以上の雇用を保障すれば永住権を認める、或いは100万ドルを米国に投資し、同二年以内に十名以上の雇用がもたらされる場合、永住権が認められるという制度で、この場合、学歴も不問なら、英語が喋れるかどうかも問われない。
この法律の抜け穴に群がったのは、いうまでもない、「あの国」である。
EB-5投資永住権プログラムによって米国へ投資移民となった人々は2011年統計で1780名となった。以後は雇用保障もなんのその、弁護士費用の平均3万ドルを支払って裁判に持ち込み、永住権をまんまとせしめた中国人が掃いてすれるほどいる。
多維新聞網(2012年10月23日)によれば、中国人の米国移住の動機は先のようである。(複数回答)
子女の教育のため 50%
移民が目的 32
分散投資 25
生活のため 22
チャンスを掴む 18%
そして『ウォールストリート・ジャーナル』紙が書いた。
「2011年10月から12年9月までの一年間に、中国から流失した巨額は2250億ドルに達した。大半が欧米とりわけ米国内の不動産購入に向けられた」(10月16日付け)。
杜父魚文庫
10803 50万ドルの投資で米永住権 宮崎正弘

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